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四十話。 ページ42

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…なんで?


「ご飯ってこれで合ってるの?」

「いや、これじゃない?」


……なんでさとみくんがいないのになーくんと莉犬がいるの…?

意味が分からないんですけど。

どこ行ったのよ、さとみくん!


「Aちゃん、さとみくんのこと心配しなくていいからねー」

「そーそー。ちょっと実家に帰っただけだから」


あ…実家に帰ったのね。

ちょっとくらい言ってくれたら良かったのに…!

いきなりいなくなったら心配するって。


「で、今日から俺らがAちゃんたちのお世話をすることになったから


そういうことね。

なーくんと莉犬なら安心だわ。


なーくんも莉犬もペット飼ってるし。

ころんとかだと心配で萎えるけど。


「明日はころちゃんとジェルくんね」


……。

あれ、さっきのはフラグじゃないんだけど。

しかもジェルくんもセットなのか…。


まあ、大丈夫だよね?

…だれか大丈夫って言いなさいよ!


「…じゃあAちゃん、これからご飯あげるね」


すると莉犬がキャットフードの袋を取り出した。

あ、それひなさんのキャットフードよ。

私のはオレンジの袋の奴。


…って伝えたいけど猫語じゃどうしようもない…。


「ンニャー」

「早く食べたいよねー、ちょっと待ってね」


違うっつの。

どうすればいいのよ!

私がイライラしていると、なーくんが声を上げた。


「あ、莉犬くん待って…。さとちゃんからメッセージ。
 ひなが緑、みみとAがオレンジ、モカがピンクの袋です、だって。
 じゃあそれひなちゃんのだよ」


さとみくん…タイミングが絶妙!

ひなさんは私のご飯は気に入らないらしいのよね。

私はいろいろ食べてみたけどよくわからなかったから、これで良いかなって。


一番はやっぱり人間の頃に食べたパフェとかケーキね。

莉犬がひなさんの器にご飯をつぐと、窓際で寝ていたひなさんが出てきた。


「おおっ…!食べてくれてる…」


莉犬が感動したように声を上げる。

飼ってるのは犬だから、ちょっと違うのかもね。


「はい、おいでモカちゃん」

「ワン!」


なーくんの声で、モカちゃんがゲージに入る。

今度は私の器にご飯をつぎ分ける。


食べてみたけど、味はたいして変わらない。

…美味しくも不味くもないわね。


私たちの器は、ひなさんが青、みみちゃんがピンク、私が緑だ。

対した意味はないけど、三つ子みたいで嬉しい。


私はご飯を食べながらそんなことを考えた。



**

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影の黒鷺 - 絵宙(えそら)さん» ユーザー認証…私が見るときには出てこないんですけど…どうなんでしょう。こちら側としては設定していないので、運営さんのバグですかね…。運営さん…(´;ω;`) (2020年5月26日 16時) (レス) id: 4d7a8fb4ac (このIDを非表示/違反報告)
絵宙(えそら) - ユーザー認証が必ず出てくるんですが私だけですか…?(´ ; ω ; `) (2020年5月26日 10時) (レス) id: 63faa5bcfc (このIDを非表示/違反報告)
ゆら(プロフ) - 影の黒鷺さん» 私の小説も読んでくださってたんですね!とても嬉しいです泣 これからもお互いがんばりましょーね! (2020年4月11日 14時) (レス) id: 7e1be6dd9a (このIDを非表示/違反報告)
影の黒鷺 - ゆらさん» そんな風に言っていただいて本当に感謝しかないです…!私もゆらさんの小説が大好きでいつも見させていただいております。応援ありがとうございます、励みになります(*´ω`*) (2020年4月10日 22時) (レス) id: 4d7a8fb4ac (このIDを非表示/違反報告)
ゆら(プロフ) - 黒鷲さんの作る小説って、キャラ設定がしっかりしているうえに、それがブレちゃわないところがすごいと思います。。。夢主ちゃんのツンデレな性格がとても可愛いんだけど、さとみくんと気持ちがすれ違っちゃうともどかしくなっちゃいますねwこれからも応援してます!! (2020年4月10日 21時) (レス) id: 7e1be6dd9a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:影の黒鷺 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kagenokurosagi/  
作成日時:2020年4月3日 15時

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