神様、猫になりたいなんて願ってません！【s/t/m】

二十六話。 ページ28

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「この映画何回見てもマジ泣けるー」


莉犬が号泣しながらそう言った。

今は夜十時過ぎ。

みんなで映画を見ているようだ。


見ているのは外国の恋愛映画。結構泣ける奴で、私も見たことがある。

莉犬は泣きながらも塩ポップコーンをホールドしていた。

いいなー、ポップコーン…私も食べたい。


「でも、この映画っていい映画だよねー」


なーくんがキャラメルポップコーンを手にそう言った。

まあ、いい映画よね。


「なによりさ、ヒロインの女優がめっちゃ美人やん」


ジェルくんがそう言って頷く。

確かに大人っぽくて美人ですねー。

ジェルくんはこういう女性がタイプなんですか、へー。


もし人間に戻れたらあかねちゃんに教えてあげよー。

まあその女優に負けないくらいあかねちゃんも美人なんだけどね。


「ジェルって、まさか外国系美女が好きなの！？」

「まあ、嫌いではないなぁ」


さとみくんが笑いながらそう言うと、ジェルくんが真顔でそう言った。

栗色の髪に青い瞳。

外国系美人の代表のような女優だけど、あかねちゃんだって見た目そんな感じだからな。


「もお、二人ともうるさいですよ！今、見せ場なんですから」


るぅちゃんが二人を見て、あきれ顔でそう言う。

相変わらず可愛らしい…そう、可愛いは正義…。

見せ場、というからどんなシーンかと思ってテレビを見る。


『僕も君の事を愛していたよ…』

『…でも、だめなの…さようなら』

『最後にもう一度だけ…』


そんなことを言いながら、男女はキスをした。

作中で一番ロマンティックなシーンなのだろう。

あれかな？愛し合ってるのに離れなきゃ的なあれかな？


「…キスかー、いいなー。僕もいつか可愛い女の子とキスしたいなー」


ころんが頭の後ろで腕を組みながらそう言った。

え、ころんが、キスですか…。


「……ころちゃん？うるさいよ？」


あ、るぅちゃんの目が怖い。

殺すよ？と言いそうな雰囲気ですね、ころん今すぐ謝れ。


「でもキスっていいよねー」


なーくんが小声でそう呟いた。

るぅちゃんの殺気を受け取ったらしい。さすが委員長。


「そういえば、さとちゃんって鈴木さんとキスしたの？」


鈴木さん、とは朱の事だ。

え、キスしてたとか言われたら私泣くんですけど。

ていうかみんなもっと真面目に映画観ません？ほらるぅちゃんが怖いよ？


「俺は＿＿」


私はドキドキしながらその答えを聞いた。


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✓昨日更新サボりましたすみません…



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