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波紋27 ページ30

〜NO side〜


レイと五虎退が眠っている部屋に気配を消して入る青年

足音を消して二人に近づくと少し困ったように笑った



?「そうか、気配が2つあると思ったらそう言う事か」



青年はそう小さく呟くと五虎退に手を翳して何かを唱えた

すると五虎退の体が消えていきあっという間に5匹の虎とともに消えてしまった

そしてソファに凭れるようにして眠るレイをそっと抱き上げソファの上に寝かせた



?「…レイの霊力の影響か?」



青年は少し考えるように目を瞑って手を組んだ

美しい黒い髪に赤い目

黒地に赤のラインが入った着流しを着ている



?「(レイの霊力は並みならぬものだ、無限にあるようにも感じるが…同じような人間はちらほらいるだろうし…)」



青年は眠っているレイの頭をゆっくり撫でる

疲れたのかぐっすり眠っているレイはピクリとも動かない



?「偶然ではないな…レイの体質がそうさせるのか」



"俺のように"と青年はぽつりと言葉を漏らした

そして撫でていた手を離し、部屋から出て行った

廊下で壁に凭れて息を付く青年は天井を見上げて目を閉じる



?「そうか、俺の考えが正しいなら…レイは…」



青年は足早に倉庫へと向かう

倉庫にはレイの両親や祖父の私物が置いてある

青年はその倉庫に入ったとたんガクンと膝をついて苦しそうに顔を歪めた



?「くそっ…そうだったな、レイはこの倉庫に移動させたんだったな」



ゆっくりとした動きで立ち上がる青年の顔はまだ苦しそうだ

体を引きずるようにして奥へ奥へと進んでいく

そして棚に置いてある1つの本を見つけるとその本を取ってズルズルと座り込んだ



?「長居は、出来ないな…」



そう言って本を捲った

そこには一枚の写真が挟まれている

綺麗な女性と女性より年が上であろう男性

女性は大きなお腹に手を当て幸せそうに微笑んでいた

一方男性はそんな女性を支えるようにその手の上に自分の手を重ねていた

青年はそれを懐かしそうに見つめてほほ笑んでいた



?「"こちら"と"あちら"の世界の人間が番になるとどうなるのか…"お前"も俺も知らなかったな
…"あちら"の者がこちらに来るのは"お前"の影響かもしれないな…レイは娘だし」



青年は本に写真を戻すと元あった棚に戻し、足早に倉庫から出た

重かった体が嘘のように軽くなる



?「…レイは"俺"のだ"お前ら"などにくれてやるものか」

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黒にゃんもす(プロフ) - 雪華さん» とんでもないです!これからもどうぞよろしくお願いします( ´∀` ) (2016年7月17日 1時) (レス) id: 0a8de8ba0c (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - へー、そうなんですね! 勉強になりました、わざわざありがとうございます (2016年7月17日 0時) (レス) id: d054797bd9 (このIDを非表示/違反報告)
黒にゃんもす(プロフ) - 雪華さん» 目の黒い部分には色素成分がなく、血液の色が透けて見える為赤目に見える人がいるそうです。←一応調べてそう言う設定にしてます(^^) (2016年7月17日 0時) (レス) id: 0a8de8ba0c (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - アルビノなのに目が赤いんですね… (2016年7月17日 0時) (レス) id: d054797bd9 (このIDを非表示/違反報告)
黒にゃんもす(プロフ) - 沫閑さん» ご指摘感謝します!ありがとうございます! (2016年7月4日 10時) (レス) id: d629d88941 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒にゃんもす | 作成日時:2016年6月23日 21時

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