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23話 ページ23

鳥の声が聞こえ、周りが明るくなってくる。

・・・もう朝か。

「・・・リサ。リサ。」

アレンの声が聞こえ、重たいまぶたを無理矢理開けようとすると、激しい頭痛に襲われる。

せめてアレンの方に手を伸ばそうとするも、なにかがつっかえて伸ばせない。

・・・あれ?何でつっかえてるんだろ・・・

「リサ。この寒い日に、何もかけないでこんなとこで寝たら風邪を引く可能性がある。」

アレンにそういわれ、やっとソファーで寝落ちしてしまったのだということに気づく。

「ごめんなさい。
・・・宿題をしてたら眠くなっちゃって・・・」

声を出すと、誰のものかわからないほどの掠れ声。当然喉も痛い。
風邪を引く可能性があるというか、すでに引いてしまったみたい。
無理矢理起きると、頭がぐらぐらして、めまいもする。

「立てそうか?自分の部屋のベッドで、温かくしてしばらく横になった方がいい。」

アレンが冷静に判断を下してくれてよかった。

一人ならこのまま魔法のように熱が下がってしまえばいいのにと願いながらずっと何もかけずに寝てしまうところだった。

言われた通り立とうとするも、足に力が入らずソファーにもたれてしまう。

「じゃあ俺が運ぶから、落ちないように掴まってて。」

ふいに、自分の身体がふわっと宙に浮いて、自分より少し冷たい体温につつまれた。
何が起こったかとっさに考察するも、頭痛のせいで考えがまとまらない。(←あまりの事態に考えることを諦めたともいう)

そのまま気づいたら部屋のベッドに寝かされていて、冷たい手が額に触れた。
手の感触とその温度がとても心地よく感じる。

「8度2分くらいか。とりあえず水分をとらなくてはならないな。」

そう言ってアレンが出ていくと、何も考えたくなくて、布団をかき集めて目を閉じた。

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設定タグ:皇優夜 , 悲恋 , ラブコメ   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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優夜さんのファン1号 - そして私が知らないうちに続々と小説の投稿が増えてる〜ひやー嬉しい悲鳴です (2016年9月24日 21時) (レス) id: 4d4539a309 (このIDを非表示/違反報告)
優夜さんのファン1号 - 15話まで読みました。リサの学校が始まって宿題が難しそうにしているところでアレンが教えてる!頭もいいですね。 (2016年9月24日 21時) (レス) id: 4d4539a309 (このIDを非表示/違反報告)
優夜さんのファン1号 - 8話から10話まで読ませていただきました。面白いです。アレン料理作れるんですね。すごいです。 (2016年9月15日 15時) (レス) id: 4d4539a309 (このIDを非表示/違反報告)
優夜さんのファン1号 - こんな、小説に出会えて幸せものです。次回作も楽しみ過ぎるです (2016年9月12日 21時) (レス) id: 4d4539a309 (このIDを非表示/違反報告)
皇優夜(プロフ) - 優夜さんのファン1号さん» 閲覧ありがとうございます!まだまだ拙い文章ですが、たくさん嬉しい感想をいただけてうれしいです♪今後も随時更新していきますので、閲覧よろしくお願いします! (2016年9月12日 21時) (レス) id: cca9fc0d62 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:皇優夜 | 作成日時:2016年9月10日 23時

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