2 ページ3
長ったらしい入学式を終え、今はクラスのHRの最中。
身長が186cmあるのにも関わらず俺は見事に真ん中の席になってしまった。
しかも目の前にはあのおかっぱ頭、こいつもまぁまぁでかい。
多分180以上はあるだろう。
180以上もある野郎2人が前の方の席にいるせいで後ろの女子生徒達には多大なる迷惑をかけていると思われる。
大変申し訳ない。
そんなことを考えている間に担任の話は終わったらしい。
気づけば新入生恒例の自己紹介タイムが始まっていた。
「なぁ」
『お?』
「自己紹介何言うか決めたか?」
『んや、まったく』
「だよな」
上半身をひねるような感じで俺の方を向くおかっぱ頭をまじまじと見る。
(こいつ顔は普通にかっこいいくせに前髪が残念なんだよなー。)
なんでよりによってパッツンなんだろう。もっといい髪型なかったんかね。
担任「はい、次五色〜」
「あ、はい!
五色工です、推薦でバレー部に入りました。よろしくお願いします。」
おかっぱ頭もとい、五色はやりきったと言わんばかりのドヤ顔でこっちを振り向いて親指をぐっと上げた。
『なんのドヤ顔だよ、在り来りのこと言っただけじゃん』
「うるせ、次お前だろ」
軽く睨んでくる五色を はいはい、といなして腰をあげる。
『白金Aです。同じくバレー部希望です。よろしくお願いします。』
挨拶を終えて座ると、五色が妙に納得した顔でこっちを見てきた。
「やっぱお前無駄に背でけーなと思ったらバレーやってたのか」
『うん、一応ね』
「ポジションは?」
『ミドルブロッカー』
「うわ最悪。お前絶対ブロックえげつないだろ」
635人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:kurikurina | 作成日時:2022年5月30日 18時