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『それは褒め言葉として受け取っていいの？
ていうか五色は出身どこなんだよ』
｢工でいい
俺は鉢川第一。ポジションはウイングスパイカー｣
『おもっくそ強豪じゃねーか』
鉢川第一中学校は毎年全国大会の上位をキープしている強豪校。
全国で結構名を馳せてる学校だ。
『お前バレー強かったのか』
｢まあな。一応レギュラーだったし｣
『まぁその前髪だし只者ではないと思ってたけどな』
｢あ、お前今俺の前髪バカにしたろ｣
担任｢じゃあとりあえず今日はこれで下校〜｣
担任のゆるい一言でHRはお開きとなった。
そそくさと荷物をまとめ終えた工が勢いよく振り返ってきたせいで、立ち上がろうと腰を上げかけた俺と紙1枚程のスレスレな距離で頭がぶつかりかけた。
あぶねえな。
｢なぁAも今からバレー部行くだろ！｣
『あー俺はいいかな。部活の正式参加は明日からだし』
｢っな、時間もったいねーじゃん！行こうぜーー｣
『いいって俺まだ荷物片付けてないんだよ』
謎に食い下がってくる工を置いて教室を出ようとするが、腕をがっしりと掴まれてしまい前のめりになる。
『うわっ、おい危ねーな離せよ！』
｢Aがバレー部行くって言うまで離さねえ！｣
『はぁ！？ おま、力強すぎんだろゴリラ！』
さすがは180越えの運動部所属
腕を掴む力が尋常じゃない。
｢Aって背でかい割に力無さすぎじゃないか？｣
『うるせえ気にしてんだバカ』
｢なんだよこれなら引っ張ってった方が早いな｣
『は？ え、ちょ…うわああああああ』
こうして俺は誘拐と言っていいんじゃないかと思うくらい強制的にバレー部の待つ第一体育館に連行された。
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作者名：kurikurina | 作成日時：2022年5月30日 18時
