番外編 -志麻日和- ページ26
志麻.side
部屋の掃除は完璧。
教育上 ちょっとアレな本も隠した。
酒以外の飲み物も用意したし、なんとなく女の子の好きそうなお菓子も取り揃えてある。
｢ うっし ｣
ここまで綺麗になった部屋を見るのは久方振りだ。どうしてここまで綺麗にしたか、そんな理由は簡単で単純明快。
ある女の子が、俺の家に来るからである。
一度だけだがリアルで会って、それ以来生放送を一緒にしたり LINEで話したりもして、だいぶ仲良くなった子だ。
ラブの方ではないが、確かに好きな子。
言うなれば…妹？みたいな子だ。
楽しみだなぁ、なんて思いながら そろそろ彼女を迎えに行くかと立ち上がる。
｢ やべっ ｣
時計を見れば、待ち合わせ時間の 数分前。
最寄り駅で待ち合わせているとはいえ、さすがにこの時間は不味い。急いで迎えに行かなければ、普通に遅れる。
俺は、近くにあった鍵を引っ掴み そのままダッシュで家を出たのだった。
ダッシュで向かった待ち合わせ場所に、彼女はもう来ていた。スマホを片手にでここであっているかどうか 不安そうに辺りを見回す彼女に、つい笑みが零れる。
｢ おーい ｣
｢ あ！志麻くんっ ｣
俺を見れば、安心したような笑みを浮かべて 駆け寄ってくる彼女…もとい 歌い手の空綺。
本名をA、という。
Aは俺の目の前に立てば、志麻くんが見つからなくて もしかして待ち合わせ場所ここじゃなかったかなって心配しましたよー、と 眉を下げながら言う。
時間を確認しようとして、はたと気付く。
俺 マジで鍵しか持ってきてねぇ。ポケットには、財布はおろかスマホも入っておらず、当たり前だが 腕時計もつけていなかった。
｢ わり、A 今何時かわかる？ ｣
｢ 14時6分ですよ ｣
どうぞ、と差し出されたスマホは 確かにAが伝えてくれた時間が示されており。そしてそれは 待ち合わせ時間を過ぎていることも同時に示していて。
｢ マジでごめん!! 部屋片付けてたら 時間すぎちまった ｣
｢ いえ、全然!! 私こそ 志麻くんのお家にお邪魔するとかほんと…今更ですけどいいんですか？ ｣
｢ 俺から誘ったんやからいいに決まってるやん ｣
笑いながら答えると、ありがとうございますと深々と礼をする A。相変わらず、固いところは直っていないらしい。
まぁ、憧れっつってたしこうもなるか… 俺はそんな目の前の彼女を見て、クスリと笑みを零した。
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零生(プロフ) - とど!さん» 素晴らしい作品たくさんありますよね！ (2017年10月6日 18時) (
レス) id: c45c7990b9 (このIDを非表示/違反報告)
とど! - 最近神作多い、、、 (2017年10月6日 18時) (レス) id: e86dc1fb73 (このIDを非表示/違反報告)
零生(プロフ) - きつねびさん» 悪いけど狐日和日和は書かないよ…() (2017年9月24日 22時) (レス) id: c45c7990b9 (このIDを非表示/違反報告)
きつねび(プロフ) - 日和がつくとどうしても反応してしまう() (2017年9月24日 22時) (レス) id: 3090c9cf7a (このIDを非表示/違反報告)
零生(プロフ) - 紫乃さん» はい！頑張りましょう(´・ω・｀)中間テスト嫌ですよね…想像するだけで鳥肌立ちます( 笑 ) (2017年9月23日 11時) (レス) id: c45c7990b9 (このIDを非表示/違反報告)
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