どこにも 45 ページ1
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さかたんとの楽しかったデートも終え、夜。
お父さんもいることだし、何処かで食べて帰るのではなく 家で何か頼んで食べようかという話になり、私達は遅くならずに 早々と家へ帰った。
お父さんも、驚いていたようだが なんだか嬉しそうで、さかたんに そんな俺が恋しかったか、可愛い息子やな。なんて絡んでいて。
仲の良い親子というのは、やはり見ていて心が暖かくなった。
それから、部屋に戻って1人で荷物を纏めて片付けをしていた。その時だった。
プルルル、とスマホが鳴る。いつも鳴っている、LINE Musicで設定した曲ではなく、単純なコール音だということに 疑問を覚えて、不可解に思いながらも、スマホを手に取ると、表記されている文字は “お母さん”。
なんだか、嫌な気分がした。
その嫌な気分はきっと、以前 お母さんの携帯から掛かってきたのが 何故か病院の人で、信じたくもない事実を告げられたのを身体が勝手に覚えてしまっているからだと自分に言い聞かせ、私は ほんの少し震える手で電話に出た。
｢ もしもし、お母さん？どうしたの？寂しくなっちゃった？ ｣
出来るだけいつも通りに。
怖がってるようになんか、思わせないように。
気を付けて言葉を選んで、一語一語しっかりと話す。
お母さんは、そんな私の努力に気付いたのか、大丈夫だから 落ち着いて聞いてね、と いつかの優しい声で私に言い聞かせた。
｢ なに？大丈夫だよ私は ｣
｢ …そう。あのね、｣
“大丈夫”。お母さんにそう伝えたはずなのに、お母さんが放った言葉に、私は少し息が出来なくなった。喉あたりが熱くなり、涙が出そうになる。
だって、だって。
｢ お父さんの状態が、不安定なの ｣
いつも一定で変わらなかった父の状態が。
お母さんが起きて、リハビリを重ねて、元気になっていて、大丈夫なんじゃないかって期待していた、父が。
不安定、なんて。そんなの。
｢ お父さんが… いなく、なるの？ ｣
｢ まだ 分からないけど。でも、少しだけだから、その可能性は低いってお医者さんも言ってたわ ｣
先程まで さかたんと笑って、
明日になったら もっとたくさんの人達と笑える。
そう思っていたはずなのに。
もう、今の私の表情には、笑顔が浮かぶようなことは無いように思えてしまった。
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零生(プロフ) - とど!さん» 素晴らしい作品たくさんありますよね！ (2017年10月6日 18時) (
レス) id: c45c7990b9 (このIDを非表示/違反報告)
とど! - 最近神作多い、、、 (2017年10月6日 18時) (レス) id: e86dc1fb73 (このIDを非表示/違反報告)
零生(プロフ) - きつねびさん» 悪いけど狐日和日和は書かないよ…() (2017年9月24日 22時) (レス) id: c45c7990b9 (このIDを非表示/違反報告)
きつねび(プロフ) - 日和がつくとどうしても反応してしまう() (2017年9月24日 22時) (レス) id: 3090c9cf7a (このIDを非表示/違反報告)
零生(プロフ) - 紫乃さん» はい！頑張りましょう(´・ω・｀)中間テスト嫌ですよね…想像するだけで鳥肌立ちます( 笑 ) (2017年9月23日 11時) (レス) id: c45c7990b9 (このIDを非表示/違反報告)
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