どこかで 4 ページ6
.
彼女に感想を問われたら、私はなんと答えただろうか。
音が外れてる、技術がない、可愛かぶってるだけで上手くもなんともない…
色々な感想が出てくるが、一番言いたいのは。
『本当に歌うのが楽しいと思って 歌ってる？』これに尽きる。
感想ではないかもしれないが…
“人気”を得るための一環で歌い手をやっているのなら、それはなんか違う気がするのだ。
自分が歌うのが楽しくて、自分が表現したものを、気持ちを、歌から感じる楽しみとか面白みとか悲しみとかを、伝えられたら、って。
できた曲を歌うなんて二番煎じなのかもしれないけど。それでも、自分が何かを伝えられたらって。そんな気持ちで自分は活動している。
そんな中、人気者になりたいから。そんな浅はかな理由で始めた人を見ると、少し…いや、だいぶモヤッとする。
( うーん…あの子はどっち派なんだろうな )
一概に意見も聞いてないのに悪いことは言えないし。なんて考えながら、テクテクといつもの道を歩く。
私が目指すのは、自分の家じゃなくて、家の近くの公園。陽が落ちるぐらいまでは、私はいつもこの人気の無い公園で ぼけーっとしている。
家に帰ったら、両親の事を思い出してしまうから。
小さい頃から、事故に合うまでずーっと私を大切に大切に育ててくれた両親。夢小説でよく見る、両親からも色々なひどい事をされていて…というのもあるが、私はそういうのは無かった。
小さな怪我でも心配され、冷凍の料理を解凍して食べられるようにしただけで褒められ、家に男友達を連れて行けば問い詰められる。
そんな箱入り娘のような生活をしていた。
確かに 窮屈だったし、不満もあったけれど。
そこまで大切に育てられた親に、嫌悪感など感じるはずもなく。
思い出すと、とても悲しいような切ないような気持ちになってしまう。
｢ こんな時に そらるさんとかまふくんが現れて…どうしたの？って聞くんだよなぁ… ｣
夢小説では、と頭の中で付け加え。
私はブランコに乗り クライヤ を口ずさんだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1403人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
零生(プロフ) - 緋月さん» コメントありがとうございます。私の作品の一言で、少しでも元気が出たのなら何よりです！ (2018年3月18日 18時) (
レス) id: c45c7990b9 (このIDを非表示/違反報告)
緋月 - 別に愛されていない訳でもないし、虐めも軽いし、暴力もない。だから『私はつらくない。何で勝手に悲しんでるんだろう。』って思って、辛さは誰かと比べるもんじゃないって、嬉しかったです。ありがとうございます。ありがとうございます。 (2018年3月17日 20時) (レス) id: b1db03f0a4 (このIDを非表示/違反報告)
緋月 - ありがとうございます。私は親を亡くしたわけでも、そうゆう人に虐められてもいないけど、考え方がすごく似ていて、自分の事みたいで嬉しかったです。 (2018年3月17日 20時) (レス) id: b1db03f0a4 (このIDを非表示/違反報告)
零生(プロフ) - かなるいさん» そちらの方でもコメント頂いて、本当に嬉しいです!!ありがとうございます。はい、タイミングを見て書いてみます！ (2017年8月30日 1時) (レス) id: c45c7990b9 (このIDを非表示/違反報告)
かなるい - 零生さん» 何度もすみません。もう読んでますよ´`*すごく面白いです。可愛いうらたさん、楽しみにしてますね (2017年8月29日 22時) (レス) id: b2b228fcf1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
