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#94 家族 ページ44

「とぅあいっちょぉー」


「日本語しゃべれ」




私は「隊長」そう呼んだつもりだったが

どうやら通じなかったようだ





「見回りだよ、見回り
 行こうぜ甘味処に」


「よっしゃ、今日はお前のおごりな」


「よし、お前ら始末書な」





・・・アラ、どうやら面倒な輩がやってきてしまったようだ




「やっだなぁ、冗談っすよ冗談」


「そーですよ、見回りと言っておいて甘味処なんか・・・
 せいぜい団子屋でさァ」


「帰ったら覚悟しとけよお前ら」






私は「すいませんっしたー」と頭を下げて逃げた

隊長もその後を追って走ってくる




「チッ、めんどーだな」



それ私も思ったよ






___
_





「いやー、今日も平和だねぇ」


「これなら甘味処行ったって大丈夫だろ
 行こーぜ」



隊長はそう言って、私に手を差し伸べた


・・・繋げ、と?





「隊長ったら甘えん坊ぉ〜」


「いっぺん殺すよホント」



言っておきながらも、しっかりと手を握った








 



「わぁッ!!」


歩いていると、隣で派手に転けてしまった

まだ幼い男の子




「大丈――」




私は咄嗟に男の子に近づいて声をかけたが








「もう、だから走っちゃダメって言ったでしょう?」



すぐに、お母さんらしき人



泣きだした男の子と抱きかかえ

私の視線に気づいたように、軽く頭を下げた






・・・男の子は、お母さんにしっかりとしがみついて


「おかーしゃん、ごめんなさい」





反省したように眉を下げ、男の子は

お母さんが笑うと

釣られるように、柔らかく笑った







・・・家族、か・・・・・









 







「・・・」



思わず、そんな二人をじっと眺めていて・・・


頭に乗った、大きな手で意識を取り戻した





「何じーっと見てんでィ
 ストーカーかお前は」


「あ・・・、ごめん」




小さく笑って、「行こっか」と言った


隊長は、離れた私の手をもう一度強く握って







 





 






「今日はもう帰るか」






そう、言った







 









私の気持ち、察したのか・・・



・・・・まぁわかるよね、私の表情見たら









「うん・・」






 




 



一応私の事わかってくれてるみたい・・・、多分。

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亜月 - いつも読ませていただいてます とても面白いです! 応援していますので頑張って下さい! (2015年4月17日 16時) (レス) id: 25c92e6b08 (このIDを非表示/違反報告)
栗兎(プロフ) - kotoさん» 連続コメントに吹き出しと感謝をお送りいたします←← そんなに笑っていただけるなんて嬉しすぎです!本当にありがとうございます(^^♪ 続編でもどうぞ笑ってやってくださいませ!(人´∀`) (2015年1月2日 22時) (レス) id: adbd147c45 (このIDを非表示/違反報告)
koto(プロフ) - ハイ続編移動w (2015年1月2日 21時) (レス) id: 57a791093e (このIDを非表示/違反報告)
koto(プロフ) - 腹筋崩壊なうww (2015年1月2日 21時) (レス) id: 57a791093e (このIDを非表示/違反報告)
koto(プロフ) - 桂吹いたwwwww (2015年1月2日 21時) (レス) id: 57a791093e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:栗兎 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kuri-Rito/  
作成日時:2014年9月15日 19時

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