奇跡52 ページ13
*
『――――え、』
ブレスレットに口付けをして、目を開けるとそこは物寂しいベランダではなくなっていて。
『えっと…これはまさか。』
あの時と同じように見覚えのない場所。けれどあの時のように金属がぶつかる音や鉄臭さはない。と言うか寧ろ―――。
「ねぇあの子さっきまであそこにいなかったよね?」
「は?何言ってんのミーコ。っていうかあの子の服やばくない?めっちゃ部屋着感やばーい」
ここって渋谷とかじゃないかな?と思ってしまうほどの高層ビルとキャピキャピした若者たちの姿。
しかしよくよく見て見ると、あの時と同じように人間ではない容姿の人達の姿も見える。
『…えっと、すいません』
「え?何ですか??」
『あの生物の総称って何ですか?』
「は?……えっと天人。ですけど」
‟天人”それは以前にも聞いた事がある名前だ。…と言う事は、ここは銀時さん達が居た世界で間違いないだろう。けれどあの時とは文明も人の多さも違い過ぎる。
現状が整理できずに少々混乱している私に「あの…」と控えめに声が掛かった。
声の方向を見ると先ほど声をかけた黒髪の男性が苦笑いをしながらこちらを見てる。
『あっ!教えて頂いたのにお礼も言わずすいません。ありがとうございました』
「どういたしまして。…ってそうじゃなくて、君大丈夫??」
なんか挙動不審だけど。と心配そう…というか怪訝そうな視線を向けられ焦って『あ、大丈夫ですよ』なんて苦笑いを含み返すと彼の怪訝そうな表情に拍車がかかった。
「…なんか怪しいな。取りあえず俺に付いて来て」
『え?』
付いて来てって。どういうこと??
男の人の言葉にぽけーとしていると、目の前に黒くて四角い物が翳される。それには文字と顔写真が貼られており―――。
「あ、もしもし副長。俺です山崎です。ちょっと挙動不審な女性が居たので保護して屯所に連れて行きます」
…え、彼一体何者??
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凛 - 最高です!胸がどきどきして止まらなかったです!泣きそうになりました。 (2022年12月1日 19時) (レス) @page26 id: 2bc0f45ebb (このIDを非表示/違反報告)
Oub48c373260fof(プロフ) - 完結おめでとうございます!最後の終わり方がとてもよかったです。泣きそうになりました(泣)とても素晴らしいですね。とても気に入りました。また読みたいです。 (2017年10月9日 21時) (レス) id: 2fce3fa0b4 (このIDを非表示/違反報告)
紅華(プロフ) - 総悟13(低浮上)さん» ありがとうぅぅ(* ハ)やっとやっと完結できたよ…!!いつも応援してくれてありがとうね!ほんと感謝しかない!!! (2017年10月9日 18時) (レス) id: c24c6aa26f (このIDを非表示/違反報告)
総悟13(低浮上)(プロフ) - 完結おめでとう!!ずっと待ってた!!とても素晴らしい最後だった、本当に!!こんなに素晴らしい作品をありがとう!! (2017年10月9日 17時) (レス) id: 56f522caa1 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 凄く気に入った作品で大好きですもし今後他の作品を作る予定があったら銀魂の銀時か高杉の姉か妹がワールドトリガーかリボーンかアニメKの世界にトリップか転生した作品が読んでみたいです説明が下手ならすみませんこれからも体にきよつけて更新頑張って下さい (2017年9月13日 16時) (レス) id: 14f5017be6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅華 | 作成日時:2017年1月26日 18時