360、小僧丸サスケ ページ14
「…ほ、本当に小僧丸なの?」
「ああ」
最初こそ信じられなかったものの、自称小僧丸が嘘を言っているようには見えないし、剛陣たちだって「こいつはれっきとした小僧丸だ」とずっと言いはっている。今目の前にいる人物は小僧丸サスケだと認めざるをえない状況に差し掛かってきた。
や、何があった!?何があってこんなに変わった!?
「なんか、色々修行してこうなったらしいぜ」と剛陣。
「ほー…」
縦長の楕円形に口を開いたまま、感嘆の声を上げる。
小僧丸といえばぽっちゃり体型…だったはずが、こんなにスレンダーに…。ってか以前との身長差凄いな!細くなったのはともかく、そんな縦に伸びるか普通?
あっという間に身長抜かれちゃったから、こうやって少し見上げる形で話すのも変な感じ…
でも、どんなに見た目が変わろうが小僧丸は小僧丸だよね。
「小僧丸も久しぶり…選考会以来だね」
「ああ、悪かったな今まで連絡せずに」
「本当だよー見ない間にこんなに変わっちゃって」
「Aの方は変わりないようでなによりだ」
「…………」
と、柔らかな笑みを向けて言う小僧丸。そんな彼を見てAはまたフリーズしてしまう。
…なんか性格まで柔らかくなってない?前はもっとズバズバ言うタイプだったよね?修行で身も心もこんなに変わるもの?
(ま、まあでも…)
これまた頼もしいメンバーが入ってくれたものだ。しかも二人とも雷門での仲間だから、なおのこと嬉しい。
「二人はいつここに来たの?」
「今朝からだよー」
のりかや小僧丸と久々の会話を楽しむA。
ヒロトはその姿をしばらく見つめていたが、やがて「…アホらし」と呟きながら席を立ち上がった。
「ヒロトくん?どこへ行くんだい?」
「部屋に戻るに決まってんだろ」
近くに座っていたアフロディの問いに素っ気なく返し、食器を返して食堂から出ようとする。
「!」
ヒロトはAと目が合うと、Aの横で立ち止まる。
「人の気も知らねえで…」
「え?」
そう呟きながら横目でAを睨みつけ、食堂を後にしてしまった。
「……」
…ここで分かることは一つ。吉良君はまだ怒っていらっしゃる。
「まあともあれ、Aさんが無事で本当に良かったですねえ。さて皆さん、明日も早いですから早めに寝てくださいね」
趙金雲はヒロトを見送ると、そう言い残して食堂を出て行こうとする。
だがAはまだ寝るわけにはいかない。趙金雲にはまだ聞きたいことがあるから。
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飛鳥 - いちいちパスワード認証がでるのですか?なぜですか? (2020年3月25日 22時) (レス) id: 5955d179f7 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 沙希子さん» あたたかいコメントありがとうございます!最近更新が遅れ気味で大変申し訳ございません。最終回に向けてこれからも更新を頑張っていくつもりですので楽しんでいただけると幸いです。 (2019年11月17日 10時) (レス) id: bcd97f376b (このIDを非表示/違反報告)
沙希子(プロフ) - 更新焦らず頑張ってください!続き凄く気になります。 (2019年11月17日 6時) (レス) id: 03fe093666 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - そそそさん» コメントありがとうございます!1番ですか!?とても嬉しいです!ありがとうございます!!更新が大幅に遅れてしまい大変申し訳ございません。これからも頑張りますのでよろしくお願いします。 (2019年10月23日 18時) (レス) id: bcd97f376b (このIDを非表示/違反報告)
そそそ(プロフ) - 今まで見たイナアレ小説の中で1番おもしろいです。更新楽しみにしています! (2019年10月23日 10時) (レス) id: 924231b153 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅葉 | 作成日時:2019年9月29日 21時