284、可能性がある限り ページ37
後半は野坂の作戦通りに開始した。
明日人とルーサーがボールを挟んで一騎打ちになると、力では一枚上手のルーサーが明日人をはじこうとする。
だが、ルーサーに倒されそうになった明日人を氷浦が支えた。同じようにベルガモに対し灰崎を不動が支える。
これが先程野坂の伝えた作戦。新戦法であるダブルブロック。
そして、三人一組でトライアングルパスを回していく。
それらが、野坂と一星が生み出した「ダブルアンドトライアングル」だ。
だがアツヤの「必殺クマゴロシ・斬」は「ザ・ボヨン」に吸収され、追加点とはならなかった。
アロンソからクラリオにボールが渡った途端、イナズマジャパンがダブルブロックの体制を作る前に突破された。
クラリオ「曲がるダイヤモンドレイ!」
円堂「ダイヤモンド…」
構える円堂を見て、また性懲りもなくダイヤモンドハンドか?とスペインチームが嘲笑する。
だが違う。円堂が腕を振ると、その腕がボールに向かって大きく伸びた。
円堂「アーム!」
伸びたその腕で、クラリオのボールを封じ込んだ。
みんな、円堂がシュートを止めたことに喜ぶよりも先に驚愕している。ダイヤモンドアームとは、西蔭のキャスティングアームをなぞらえたものではないかと。
今ここに「ダイヤモンドハンド」と西蔭の「キャスティングアーム」を融合させた新必殺技が誕生した。
さっき西蔭にキャスティングアームのやり方を聞いて、土壇場でいきなりできたという。
貴女(…円堂さん、すごい…)
「可能性がある限り、どんなことでもやってみる」とのこと。…それで本当に出来ちゃうなんて…。
円堂さんはきっと、後悔したくないから出来ることの全てをやってみようと思ったんだろう。
円堂「さあみんな、ここから逆転だ!」
円堂がボールを前線へと送る。
クラリオ「それでこそ円堂守!」
「だが、逆転など夢のまた夢!」「不可能ってやつを教えてやるよ!」スペイン側はまだ自分たちの勝利を確信している。
クラリオ「無敵のジャイアントの力、見せつけてやるぞ!」
DF陣までかわし、クラリオはシュートモーションに入った。
クラリオ「ダイヤモンドエッジ!」
え!クラリオさんの新必殺技!?
円堂「ダイヤモンドパンチ!」
それに対抗するように直角に曲がるシュートをパンチではじく円堂。
クラリオも円堂も、自身の技をさらに進化させたのだ。
両チームのキャプテン同士の白熱した対決が続いた。
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作者名:紅葉 | 作成日時:2019年8月23日 13時