ごめん31 ページ31
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「…落ち着いた?」
「うん……ごめんね。服も濡れちゃったし…」
「大丈夫だから。それに、僕たちは何があっても二人で支えあってきたじゃん」
「……そうだったね。ありがとう。ジミン大好き」
「ふふ。僕もAが大好き」
いい歳した大人が…って思ったけどまあそんなことはどうでもいい。
嫌いになれるわけないよね。こんな優しい弟。
ほんと、さっきまで野郎とか言ってた自分を恨む。
ごめん、ジミン。
「そういえば、この前僕の友達も恋人と別れたんだ」
「何その偶然。友達もかわいそうだね」
「うん。ずっとため息ばっかついてて…少しでも楽になればって思って飲みに誘ったんだけど昨日もため息しかついてなくて……すごく心配なんだ」
「その友達、ほんとに彼女のことが大切だったんだね。別れてもそこまで思ってるなんてよっぽどの気持ちがないと出来ないよ」
私みたいに?ってその友達と自分を重ねる。
違う。私は未練があるだけ。
"ごめん"の言葉で全てを察して。
"分かった"なんて強がって。
結局私はそんな人間。
でも、そんな人この世にはたくさんいる。
人間ってそんなに鈍感じゃないんだよ。
それとね。完璧な嘘もつけないんだよ。
だって、絶対胸が苦しくなるもの。
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mii(プロフ) - キュンキュン (2021年8月18日 7時) (レス) id: d47eb74ff4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:閔 | 作成日時:2019年3月13日 21時