【銀魂】この想いに、口付けを【沖田総悟】 (ページ4)

今日:2 hit、昨日:2 hit、合計:361 hit

疑う心ページ4

(ーーあー、眠ィ)

本日は晴れ。それも雲ひとつない快晴と来やがった。

そんな季節外のポカポカとした気候にやられ欠伸をすれば横から肘で殴られる。

「パワハラで訴えますぜ」

「仕事中に欠伸してんな、」

仕事…ねェ。

土方のその言葉にまた欠伸が出そうになる。目の前で行われている弦楼碧と近藤さんのやり取りを聞いてるだけの仕事なんざ暇すぎだ。

宝物とやらを受け取る事になっていた今日は朝から屯所内がざわついていた。なんでもその宝物を置くのに一室必要なそうで、そこの掃除に追われていたのだ。当然のことながら俺はサボったが。

(それにしても、一室準備する位大切な物たァ)

もしかしたらデケェ怪物かなんかか？どっかの触覚生やしたバカ王子みてェに珍しい生きもん買うのが趣味とか…それだったら丁度いい、土方を餌にしてやろう。

「……お前今不吉なこと考えなかったか？」

「別に土方が死ねばいいのにとかそんなこと全然考えませんぜ」

「考えてんじゃねェか！！！」

あーうるせェ。
思わず耳を塞ぐと、「このクソガキ」とかなんとか。
俺がクソガキならあんたはクソ野郎でィ。

…とまぁそうこうしているうちに、近藤さんと弦楼碧の話は終わったらしい。

「それでは近藤さん、くれぐれも約束は守ってくださいね」

「はい、責任を持って守らせて頂きます。安心して行ってきてください！」

(…ほんとうちの大将は、人を疑う事を知らねェ)

笑顔で弦楼を見送る近藤さんを見ながら、はぁとため息がでる。
ーーけどまぁ、そこが近藤さんの良いところなんだけどねィ。

そんな近藤さんだから俺たちは付いてきた。

「土方さん」

「あ？」

「カエルん時と同じ様に、俺ァ最後まで疑い通しますぜ」

俺の目線の先に気づいた土方は、タバコに火を付けると勝手にしろ。そんな言葉とともに煙を吐き出した。

「…ちっ、副流煙生産機が。とっとと死ねよ」

「テメェが死ね」