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次の日、今後の話し合いの為メンバー全員事務所に集められた。

ただ俺は誰とも会わず、ずっと個室に閉じ込められている。


どれだけこうしているんだろうと考えていると、チーフマネージャーから携帯電話に連絡が入った。

どうやらこれからメンバーが一人ずつやってきて、匂いに耐えられるかどうか試すらしい。なんだかと思いながらも、仕方がないので了解のスタンプを送った。


しばらくしてノックの音がして、だだっ広い部屋の隅に座っている俺の声が聞こえるかは分からないが一応はいと答える。

聞こえたのか答えたタイミングでドアが開き、入って来たのは宮田。すでに汗を搔いているんじゃないかと思うくらい挙動不審だ。


「やあ、ガヤさん」


笑顔で手を上げながら壁に移動し急いでドアを閉める。きっとすぐにドアを閉めろと言われているんだろう。


「えーと、大変なことになったね」
「迷惑掛けてごめん」
「いや、そんなことはないんだけど…………、想像以上に匂いが……っ」


話しながら近づいてきた宮田が手で口と鼻を覆い、大量の汗を掻き始める。


「みや……」
「ガヤさん、ごめん!」


俺の言葉をぶった切り、宮田は走って部屋を出ていった。

そのあとも「ごめーん、むり!」「ガヤちゃん、ごめん!」「ほんっとにごめん!」と続々入っては去っていった。


ほぼ全員に効果があるのにメンバーの中に効かない奴なんているわけないよな、と絶望した気持ちでいるとノックと共に再びドアが開いた。


「……藤ヶ谷?」


俺しかいないだろと思ったが、北山とは軽口を言い合えるような関係ではない。なのでドアから覗いた心配そうな顔に、うんとだけ返す。


「大変なことになったな。どっか痛いとか苦しいとかないの?」
「それは大丈夫。俺としては普段と何も変わらないから」


そっかと言いながら、北山は少しずつ近付いてくる。


「でも一人で出かけられないなら、食事とかも困るよな。デリバリーも出来ないし」
「確かに、それは考えてなかった」
「そうだよな、それどころじゃなかったよな」


まず食事の心配をするのが北山らしくて、ちょっと笑ってしまった。


「なに?」
「いや、食事の心配なんだなと思って」
「や、もちろん仕事のことも心配してるよ?」


焦ったように言う北山は、もう目の前にいた。
 

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ちび(プロフ) - めっちゃわかります、私も匂い、香りとか良いですよね、記憶に残りますしね、私もめっちゃ色気感じます、好きな話でした。 (2023年4月27日 0時) (レス) id: ff59837987 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ(プロフ) - ちびさん» ちびさん、沢山読んでくださりありがとうございます。匂いってめちゃくちゃ色気あると思っているので匂いが盛り込まれている話を多く書いている気がしますが、文字から匂いを感じてもらえたら嬉しいです。匂いに関する話をまた書いた時は読みに来て下さると嬉しいです。 (2023年4月27日 0時) (レス) id: 4781cdc11c (このIDを非表示/違反報告)
ちび(プロフ) - こちらも読ませてもらいました、設定楽しいですね。イチャイチャめっちゃ嬉しくなりましたわ、可愛い2人ですね、でもこれFKは本当セクシーだから香りありそうですよね。いい匂いするね、なんか、のですね😊 (2023年4月16日 22時) (レス) @page19 id: ff59837987 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ(プロフ) - 雅さん» 雅さーん!あの描写からKさんがいつもFさんを気に掛けているのを読み取ってくださりありがとうございます。そういうものとして書いていたので確かに!と思いました。どんな関係か分からない二人を書くのは久しぶりでしたが私も好きです!いつもありがとうございます! (2022年12月6日 20時) (レス) id: b17685444c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - こんばんは!Kさんが予定があると断ったのに連絡してきたところ、Fさんの病気のこともあるけれど常に気にかけてるのが伝わって素敵でした!そして結局家に行っちゃうんですよね(*´ω`*)お互いがまだどんな関係位置にいるか分からない時のFKもとても好きです! (2022年12月4日 16時) (レス) @page14 id: 533dfc9d96 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:くらげ | 作成日時:2022年11月26日 17時

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