検索窓
今日:4 hit、昨日:11 hit、合計:51,441 hit

16 ページ16

 
 
 
「実は俺も今日来てみて、ちょっと匂いが強いなって思ったんだよね」
「そうなの?」
「うん。でも、いつもよりちょっと濃いなってくらいなんだけど」


いつもより濃いって思ってるってことは……どうなんだ?


「北山って、なんで俺の匂い平気なんだろ」


北山が濃いと感じてることが何に繋がるんだろうと考えた時、そもそもなんで平気なんだろうと、さっきも考えていたから口からぽろりと出てしまった。


「今更?」
「なんだか気になって」


そう言うと北山は、フォークを持っていた手を口元にあてる。


「藤ヶ谷の匂いはずっと変わらないんだよね」
「どういうこと?」
「藤ヶ谷が病気になった時、甘い匂いがするって言ったじゃん? 病気になったから匂ってるんじゃなくて、前からずっと甘い匂いがしてて。もしかしたら昔のイメージで、勝手に匂ってるような気になってるのかもしんないけど」


ちょっと恥ずかしそうにチラッと見てくるから、何だか俺まで恥ずかしくなる。


「今の濃さってどんな感じなの?」


恥ずかしさを誤魔化すように冷静に尋ねると、北山は考えるように眉間に皺を寄せた。


「んー……香水めっちゃ付けてんなって感じ?」
「それって臭いってこと?」


そう言うと目を瞬かせてから笑い出す。


「そんなこと気になんの?」


臭いかとか気にしてる場合じゃないのは分かっているが、気になるんだからしょうがない。

睨みつけると、ごめんごめんと笑いながらそうだなーと辺りを見渡す。


「甘い系の香水持ってる?」
「あるけど」
「ちょっと持ってきて」


よく分からなかったが洗面台に行き、並べられている香水から甘いものをいくつか選んで持っていく。
 

17→←15



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (373 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
513人がお気に入り
設定タグ:藤北 , キスマイ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

この作品にコメントを書くにはログインが必要です   ログイン

ちび(プロフ) - めっちゃわかります、私も匂い、香りとか良いですよね、記憶に残りますしね、私もめっちゃ色気感じます、好きな話でした。 (2023年4月27日 0時) (レス) id: ff59837987 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ(プロフ) - ちびさん» ちびさん、沢山読んでくださりありがとうございます。匂いってめちゃくちゃ色気あると思っているので匂いが盛り込まれている話を多く書いている気がしますが、文字から匂いを感じてもらえたら嬉しいです。匂いに関する話をまた書いた時は読みに来て下さると嬉しいです。 (2023年4月27日 0時) (レス) id: 4781cdc11c (このIDを非表示/違反報告)
ちび(プロフ) - こちらも読ませてもらいました、設定楽しいですね。イチャイチャめっちゃ嬉しくなりましたわ、可愛い2人ですね、でもこれFKは本当セクシーだから香りありそうですよね。いい匂いするね、なんか、のですね😊 (2023年4月16日 22時) (レス) @page19 id: ff59837987 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ(プロフ) - 雅さん» 雅さーん!あの描写からKさんがいつもFさんを気に掛けているのを読み取ってくださりありがとうございます。そういうものとして書いていたので確かに!と思いました。どんな関係か分からない二人を書くのは久しぶりでしたが私も好きです!いつもありがとうございます! (2022年12月6日 20時) (レス) id: b17685444c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - こんばんは!Kさんが予定があると断ったのに連絡してきたところ、Fさんの病気のこともあるけれど常に気にかけてるのが伝わって素敵でした!そして結局家に行っちゃうんですよね(*´ω`*)お互いがまだどんな関係位置にいるか分からない時のFKもとても好きです! (2022年12月4日 16時) (レス) @page14 id: 533dfc9d96 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:くらげ | 作成日時:2022年11月26日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。