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「聖美、佳主馬お帰りなさい。」

やっとの思いで辿り着いた本屋敷の玄関で待っていたのは、着物が良く似合う、お婆ちゃんとおばさんの間くらいの人だった。

この人は一体陣内家のどの世代の人だろう?おばさん?お婆ちゃん?
Aがその人と聖美が話している間に、そんなふうに悩んでいると、その表情に気付いたのか佳主馬がAにそっと「あと人は万里子叔母さんで、師匠のお姉さん」と、耳うちしてくれた。

(なるほど、おばあちゃん世代か·····)


1人で納得しているAについて、ついに真理子が質問をした。


「それで、そこの子が佳主馬の.........」

「そう、僕の彼女。」

佳主馬がAの事を紹介した後にまたボソッと「A、自己紹介して」と軽くアシスト。


分かってるって、と思いながらAは

『はじめまして、池沢佳主馬君と同じクラスでお付き合いさせて頂いている、紅月Aと申します。これから約1週間お世話になります。御迷惑をお掛けしますが、よろしくお願いします。』

と言い完璧なお辞儀をキメた。

さらに『あの、これつまらないものですが·····人数が多いと聞いていて好みも数も分からなかったのですがどうぞ。』と、大きめの箱をカバンの中から2つ取り出し真理子に手渡しした。
中身は洋菓子詰め合わせとちょっと良い所の水羊羹である。夏の和菓子は水羊羹、これ鉄則。

流石A、手土産の準備も完璧らしい。



佳主馬は、こういう所だけしっかりしてるんだよなA、なんて考えながらこれは真理子おばさんからは高評価間違いなしだと確信していた。

また、Aの方もこういうピシッと着物着こなしてる背筋伸びてるタイプのおば様は今の対応で完璧、さすが私だわー、和菓子買っといて大正解!なんて勝ちを確信していた。




2人の予想通り真理子は笑顔なって

「しっかりしている子で良かったわ。不良なんて連れてきたらどうしようかと思ったもの。」

と冗談めかして言った。

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モモ LOVE - カジュマー!!!!!!!!(泣)(泣)かっこよかですー!!(泣)これからも頑張ってください!!!!!!(泣) (2019年11月11日 16時) (レス) id: 592a6abe49 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆゆ(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!応援してます! (2019年10月11日 17時) (レス) id: 0880c99870 (このIDを非表示/違反報告)
奏音♪(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!!これからも更新頑張ってください!応援してます!佳主馬君尊い…… (2019年8月3日 16時) (レス) id: ac6889db09 (このIDを非表示/違反報告)
イアサ(プロフ) - わーたんさん» わーたんさんコメントありがとうございます。面白いなんて嬉しいコメント貰ったら無理して頑張っちゃいます!これからもこの駄作をよろしくお願いします(o_ _)o (2019年7月29日 12時) (レス) id: a05709b1ac (このIDを非表示/違反報告)
イアサ(プロフ) - 雫さん» 雫さんコメントありがとうございます!読みやすいなんて言って下さり感激の渦に飲み込まれています(笑)私も雫さんの作品楽しみながら読ませて頂いてます!これからもこの駄作をよろしくお願いします(o_ _)o (2019年7月29日 11時) (レス) id: a05709b1ac (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いあさーもん | 作成日時:2018年7月9日 0時

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