夏の涼しさを求めた結果

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In A's room


(まさかあんなイケメンとこんな関わりが持てるとは……。)

Aは帰ってきて早々ベッドにダイブしながら思った。


(何で、池沢君、いや佳主馬なんかに自分の事話したんだろ…？今まで家族以外にこのアホ丸出しテンションで話した事無かったんだけど)

アホ丸出しと自覚があって何よりだ。




彼女は気付いた時にはいつも猫を被っていた。

いじめられたとか、家庭の事情とかそういう深い理由があるわけではない。本能的にまわりに優しく接し、良い顔をしていたのだ。

そうする事によってメリットは多かった。友達も出来たし、いじめの対象になることもない、皆に嫌われもしないし好かれもしないため困ることは全く無かった。


皆も、思っていることと顔に出していることは違うとずっと思っていたので、普通じゃ無いと知った時はかなり驚いた様だが、この性格を直そうとはしなかった。

今更普通に戻ったとこで、このオタクとも陰キャとも言えない不思議な性格は、あまり、受け入れて貰えないと今までの経験で知っていたからだ。


彼女にとって、人に優しく接しるのは苦では無かった。
普通の人は注目を浴びづらい。目立つのはあまり好きではないAにとってthe・一般人はいつの間にか目標になっていた。








しかし、




(でも、まぁ、ありのままのテンションで話すのも悪くないかな)

少し笑ながらAは携帯を手に取り恋人(仮)に向かってメールをうった。




彼女は少し変わり始めたらしい。

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