【ダイヤのA】だから絶対離さない。【倉持洋一】

8　会いたくない ページ10

雛)結城センパイどこー？？



A)え、いないの？





　私は雛に急かされながらしぶしぶ野球部のグ


ラウンドがある土手へと来ていた。雛はお目当


ての結城センパイが見当たらないとか言ってる


し、雛をなんとか口車に乗せてこのまま帰りた



いなぁとか思っていると





雛)きゃーっ！！結城センパイっっ！！♥♥♥



A)え………汗




どうやら私が考えていた作戦は決行までいたら


なかった。 そこには結城センパイだと思われ


る坊主っぽい髪型のいかつい人が指示を出して


いて、ピンクの髪の毛の人や声がやたらでかい


人、メガネ、ヤンキーっぽい人などいろんな人


がいた。



A)(昼間の…倉持サン見当たらない……


野球部じゃなかったんだっけ、勘違いか。)



　今、一番倉持サンに会いたくない。会ったと


ころで会話は続かないだろうし、とにかくきま


づい。一刻も早くこの場を逃げだしたい…。…よ


し、雛に予定あるの忘れてたとでも言って帰ろ


う。


が、


この作戦もうまくいかなかった……



倉持)っA！！



A)え…………




　急に名前を呼ばれ、手首に違和感をもちふり


かえってみるとそこには息を切らせた私が今、


一番会いたくない倉持サンがいた。



…………………………倉持サン……………？




A)っ！！！



　……なんでまた話しかけてくるの？汗汗 この


人……私が知り合いじゃないって確認してたよね


さっき…………。 でもこんな状況になっては悩ん


でいても仕方がない。(雛は「えっ何、知り合



い？！」とか騒いでるし…倉持サンしゃべんない



し……目合ってるし……汗)





A)……あの、用件は何でしょう……？




倉持)え、あ、わりっ………




　私が訪ねると倉持サンは少し戸惑って自分の



クセッ毛をわしゃわしゃとかいた。と、彼はふ


とグラウンドを見た時やっと野球部の部員みん


なに見られていることに気付き、少し頬を赤く


染めながら私の手を引いて




倉持)ちょっと着いて来い！////あ、友達！彼


女借りる！！




雛)あっはい、どーぞ！




A)えっちょっと…！








．









．









　……どこ連れてかれるの私………
(もう家帰りたい……。)

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