ひとりでなんとかできるようになんて思わないでください ページ13
貴「呉羽!呉羽!!待ってて今治すから!」
目の前いにいるのにどんどん遠ざかっている。
私の手も、呉羽の死覇装も赤に染まっていく。
私をかばって腹部を巨大虚にえぐられた。
治せない。
頭でわかっていても、治療を止めることを体が拒否する。
呉「や…めろ。おま…え…霊…りょ…が…。」
貴「しゃべるな!!!」
確かに傷からは鮮血があふれるばかりで、私の霊力は減るだけ。
貴「死なせない…!!死なせるもんか…!!」
ガッ!
呉羽は私の腕をつかんで叫んだ。
呉「やめろ…!!」
貴「でも…!」
呉「と…しろ…に…や…くそ…く…は…まも…た…て…つた…え…ろ……。」
貴「そんなの自分…で…言えよ…!」
呉羽はそれだけいうと息を引き取った。
貴「あ…あ…あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
あとから冬獅郎に聞いた話ではあのときの約束というのは
『冬獅郎の代わりに俺が隊長を守ってみせる』
というものだったらしい。
そのとき決めた。
守られなくてもいいように。
ひとりでなんとかできるようになろう。
そんなとき貴方はいった。
冬「ひとりでなんとかできるようになんて思わないでくださいよ。
俺、これでも隊長の彼氏なんすから。
俺にも少しくらい頼ってください。
守らせてください。」
この言葉に救われた。
貴「ありがとう…。」
そういうと冬獅郎は唇を私の唇に重ねた。
その日から私たちは敬語を使わないこと、互いに名前で呼び合うようになった。
周りの人たちは私たちの関係を知って、とてもよくしてくれた。
桃はよく私達を二人きりにしては、乱菊とのぞいていたが…。
幸せだった。
私はこの幸せを守るために瀞霊挺に尽くし、総隊長に尽くした。
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雫 - おもしろいと思います (2015年5月13日 15時) (レス) id: d80487a599 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さっちゃん | 作成日時:2015年3月12日 21時