不安な種:9 ページ10
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傷だらけの愛しい人。
瀕死状態と言っても過言ではないと思った。
不〈おい!絆!起きろ!〉
瓜〈呉羽っ!〉
小さな肩を抱えて必死に呼びかけた。
応答はなく静かに眠っている
でも暖かい体温は感じられる
佐〈!絆ちゃん!?〉
バタバタと複数の足音が聞こえた
佐々木上等達も来たのか
佐〈大丈夫…。修繕できてるし このまま救急車をっ〉
六〈絆ちゃん…〉
才〈絆っ!〉
瓜〈呉羽〉
その時は誰の声かけに応じるとこもなく運ばれて行った
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それから4日。
呉羽は相変わらず眠ったままだ
白いベッドに身を沈めていた
俺は合間を縫って何度も呉羽の元へ行った。
起きてほしいと一心に思って今日も来ていた
しかし、日々の疲労のせいか俺は眠っていた。
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優しくて暖かい感覚。
気持ちがいい
いつまでもこうしていたい
だんだんと瞳を開けていくと誰かが俺の頭を撫でていた
呉「…………綺麗…」
呉羽!
起きてたのか!?
嬉しさで飛び起きそうになったが、この感覚をもう少し堪能したかった。
でも、まぁ仕方ない…。体が心配だ
細い手首を掴んで止めた
瓜「おい」
呉「ふぉあ!?」
細くて白い小さな腕。暖かい
良かった…ちゃんと生きている
瓜「起きているなら言え(心配しただろう)」
呉「ごめんなさい…」
しゅん…と名残惜しそうに俺の髪を見ながら離れて行った。
何がしたかったのだろうか…
しかし。そんなことよりも呉羽のことが心配だった。
先日の瀕死状態の呉羽を思い出してこれからの不安を煽った。
このまま戦い続けたら…彼女は…
最も最悪なケースを想像して怖くなる。
父親のようになってしまうのではないのかと不安で堪らない…
瓜「全く。お前にはカルマとの交戦は早すぎた(もう戦うな)。相手はSS+だぞ
(無茶してほしくない)」
呉羽を見ると図星のような顔で下をふいた
瓜「お前達の音がこちらにも響いてたぞ(心配だったぞ)。
カルマは暇潰し程度と言ってたな(許さない)。そのお遊びに傷一つつけられなかったんだ」
呉羽は下をふいているので表情はわからない
瓜「もう少し自覚したらどうだ?自分の弱さに(もう戦わなくていい俺が守る)」
俺は彼女のために言葉を吐いていった
瓜「お前にはもう戦ってほしくない」
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餅原 葵(プロフ) - ユズポヨ(*´ω`*)さん» ユズポヨさんっ。大変遅れてしまいました…。申し訳ございません!コメントとっても嬉しかったです。 (2018年8月2日 21時) (レス) id: 1335265c7d (このIDを非表示/違反報告)
ユズポヨ(*´ω`*)(プロフ) - 六月君好きすぎてヤバい人です。なので六月君出てきてくれて嬉しいです! (2018年6月18日 19時) (レス) id: c5765c3274 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水縹 葵 | 作成日時:2018年6月11日 16時