検索窓
今日:8 hit、昨日:5 hit、合計:64,577 hit

不安な種:9 ページ10








傷だらけの愛しい人。

瀕死状態と言っても過言ではないと思った。



不〈おい!絆!起きろ!〉

瓜〈呉羽っ!〉



小さな肩を抱えて必死に呼びかけた。

応答はなく静かに眠っている


でも暖かい体温は感じられる



佐〈!絆ちゃん!?〉


バタバタと複数の足音が聞こえた

佐々木上等達も来たのか



佐〈大丈夫…。修繕できてるし このまま救急車をっ〉

六〈絆ちゃん…〉

才〈絆っ!〉



瓜〈呉羽〉



その時は誰の声かけに応じるとこもなく運ばれて行った










それから4日。

呉羽は相変わらず眠ったままだ

白いベッドに身を沈めていた



俺は合間を縫って何度も呉羽の元へ行った。

起きてほしいと一心に思って今日も来ていた



しかし、日々の疲労のせいか俺は眠っていた。









優しくて暖かい感覚。

気持ちがいい

いつまでもこうしていたい



だんだんと瞳を開けていくと誰かが俺の頭を撫でていた


呉「…………綺麗…」


呉羽!

起きてたのか!?



嬉しさで飛び起きそうになったが、この感覚をもう少し堪能したかった。

でも、まぁ仕方ない…。体が心配だ


細い手首を掴んで止めた



瓜「おい」

呉「ふぉあ!?」


細くて白い小さな腕。暖かい

良かった…ちゃんと生きている



瓜「起きているなら言え(心配しただろう)」

呉「ごめんなさい…」



しゅん…と名残惜しそうに俺の髪を見ながら離れて行った。

何がしたかったのだろうか…



しかし。そんなことよりも呉羽のことが心配だった。

先日の瀕死状態の呉羽を思い出してこれからの不安を煽った。

このまま戦い続けたら…彼女は…


最も最悪なケースを想像して怖くなる。

父親のようになってしまうのではないのかと不安で堪らない…



瓜「全く。お前にはカルマとの交戦は早すぎた(もう戦うな)。相手はSS+だぞ
(無茶してほしくない)」


呉羽を見ると図星のような顔で下をふいた



瓜「お前達の音がこちらにも響いてたぞ(心配だったぞ)。
カルマは暇潰し程度と言ってたな(許さない)。そのお遊びに傷一つつけられなかったんだ」


呉羽は下をふいているので表情はわからない



瓜「もう少し自覚したらどうだ?自分の弱さに(もう戦わなくていい俺が守る)」



俺は彼女のために言葉を吐いていった



瓜「お前にはもう戦ってほしくない」



不安な種:10→←不安な種:8



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (48 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
158人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

餅原 葵(プロフ) - ユズポヨ(*´ω`*)さん» ユズポヨさんっ。大変遅れてしまいました…。申し訳ございません!コメントとっても嬉しかったです。 (2018年8月2日 21時) (レス) id: 1335265c7d (このIDを非表示/違反報告)
ユズポヨ(*´ω`*)(プロフ) - 六月君好きすぎてヤバい人です。なので六月君出てきてくれて嬉しいです! (2018年6月18日 19時) (レス) id: c5765c3274 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:水縹 葵 | 作成日時:2018年6月11日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。