不安な種:8 ページ9
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蒼い月が暗闇を照らしていた。
私のいる室内をくっきりと照らして、窓のカーテンが揺れた。
〈…………。燈吾…?何してるの…〉
時計の長い針は2を指している時間。
私はまだ重たい瞼を擦って窓にいる人影に話しかけた
〈…………。行こう。コイツは関係がない〉
私が話しかけた影は冷たく言い放った。
〈…俺は行くからな〉
もう一つの影はどこかに行った。
〈待って!〉
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呉「燈吾!」
ガバリと起きた所は白いベッドの上
呉「アレ…?」
どうやら夢を見ていたようだ。
呉「ハァ…ハァ」
ドッドッドッド…と心臓が波打って落ち着かない。
「ん…………」
呉「っ!?……………う…瓜江くん?」
声のしたベッドの傍らを見ると眠っていた瓜江くん。
呉「…(いてくれたのかな…?)」
あまり触れたことのない瓜江くんの髪を触った。
うわぁ。すっごいサラサラ…
え?気持ちいい…
呉「…………綺麗…」
少し触ってみるとそのサラサラさにびっくりして
寝てることをいいことに無心に触りまくる。
瓜「おい」
呉「ふぉあ!?」
パシっとう手首を掴めれて止められてしまった。
大きな手がすっぽり私の手を覆った
瓜「起きてるなら言え(心配しただろう)」
呉「ごめんなさい…」
惜しくも瓜江くんの髪から手を離した。
もう少し触りたかった…
すると瓜江くんが口を開く
瓜「全く。お前にはカルマとの交戦は早すぎた。相手はSS+だぞ」
呉「っ……」
確かに…アイツは暇潰しで私と戦ったんだ。
それに完全敗北なんて私がとても弱いことを証明させるのには十分だ。
瓜「お前達の音がこちらにも響いてたぞ。カルマは暇潰し程度と言っていたな。
そのお遊びに傷一つもつけられなかったんだ。」
わかってるよ。
瓜「もう少し自覚したらどうだ?自分の弱さに」
知ってるよ。
瓜「お前にはもう戦ってほしくない」
私が弱いから?
瓜「だから____」
呉「じゃあっ。瓜江くんなら傷一つ。付けられたと言うの?」
瓜「……っ。それは」
瓜江くんが少し戸惑いを見せた。
呉「桁違いな強さ…。私は瓜江くんみたいに功績の為じゃなくてっ
兄の為に戦ったの!私の気持ちを知らないでっ『戦うな』とか言わないでよっ!」
瓜「!待て!呉____」
私は部屋から出て行った。
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餅原 葵(プロフ) - ユズポヨ(*´ω`*)さん» ユズポヨさんっ。大変遅れてしまいました…。申し訳ございません!コメントとっても嬉しかったです。 (2018年8月2日 21時) (レス) id: 1335265c7d (このIDを非表示/違反報告)
ユズポヨ(*´ω`*)(プロフ) - 六月君好きすぎてヤバい人です。なので六月君出てきてくれて嬉しいです! (2018年6月18日 19時) (レス) id: c5765c3274 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水縹 葵 | 作成日時:2018年6月11日 16時