不安な種:44 ページ45
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小さい頃は幸せで、普通の家庭だった。
「燈吾、絆、ご飯できたよー」
「「はーい」」
本当に幸せで、ちょっと違うのは両親が喰種捜査官ということだけ。
呉羽 灯
呉羽 美子
私の両親は特等クラス。
自慢で鼻の高い親だ。
「僕たちも、喰種捜査官になろうね」
私の兄、燈吾は優しくて
成績優秀で最高の兄妹。
でも、この幸せは1日で変わってしまった。
「君達のお母さんとお父さんが亡くなりました。」
「え?…」
「どうゆうことですかっ」
燈吾はその人に詰め寄って問いただした。
私は動くことができずに波が溢れて来る。
〈じゃあ、行ってくるよ〉
〈いい子にしててね?〉
〈うんっ〉
〈僕が絆をみておくよ〉
「おどうざ…おがあざん…」
あの会話が…家族最後のものだった。
「うわぁああああ!」
「絆っ…ず…うぅ…」
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呆気なく終わった短い幸せ。
その幸せから2年。
私は6歳になり燈吾は8歳になった。
施設に預けられて、ここでの暮らしも慣れてきたところだった。
私達は夢の捜査官になるため__憎い喰種を駆逐のため__
早く慣れるように特訓などに励んでいた。
施設の人が剣術の達人だったので、二人で頼み込んだ時もあったな。
そんなある日___
呉「燈吾っ。絶対に捜査官になろうね!」
燈「…………」
呉「燈吾?」
燈「…そうだな…………」
燈吾の元気が無くなり始めた。
私が呼びかけても、返事は曖昧で パワーがない。
呉「あ、どこ行くの?」
燈「…………」
そして、外出も多くなった。
夜中に起きて こっそりと抜け出して行ってしまう。
呉「………先生…燈吾見た?」
「うーん…最近 燈吾を見かけないからな…剣術が嫌になったのか?」
呉「………確かに燈吾は下手っぴだけど…」
剣術の教室も、来なくなり私一人が強くなっていった。
「おお、お前は凄いなァ」と笑顔で先生が言ってくれても、燈吾がいないんじゃ
嬉しいのも半分だった。
そんな状態が数ヶ月経って
事件が起きた。
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餅原 葵(プロフ) - ユズポヨ(*´ω`*)さん» ユズポヨさんっ。大変遅れてしまいました…。申し訳ございません!コメントとっても嬉しかったです。 (2018年8月2日 21時) (レス) id: 1335265c7d (このIDを非表示/違反報告)
ユズポヨ(*´ω`*)(プロフ) - 六月君好きすぎてヤバい人です。なので六月君出てきてくれて嬉しいです! (2018年6月18日 19時) (レス) id: c5765c3274 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水縹 葵 | 作成日時:2018年6月11日 16時