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国近「空閑隊員の奇襲によって蔵内隊員を失った王子隊。
一旦生駒旋空の間合いから出る動き。

生駒隊と空閑隊員をぶつけるつもりかぁ?


っとここで、王子隊攻撃手が二手に分かれた!
姫坂隊員を中央に置いて、浮いた狙撃手を狙う動きか!」

当真「ヒメが射手に成り立てだった頃によく使ってた作戦だな。

あの頃よりか、手強くなってるだろうぜ。」



──────────



樫尾「雨取さん、確認!」

王子「こっちもだ、オッキー確認。

アマトリチャーナはクーガーとの合流は目指していない。多分そっちにオッサムがいるはずだ。

ヒメと交代する形で、ぼくがカシオの援護に入ろう。
ヒメはオッキーをお願いするよ。とっておきの秘策があるんだろう?」

『なんで知ってるんです!?』


なぜか私の秘策について知っていた王子先輩。
びっくり大作戦が失敗に終わってしまったじゃないか。

それなら、ド派手にぶちかましてやろう。隠岐くんに。




──────────



生駒と水上の戦闘の最中、狙撃により空閑の右腕が撃ち抜かれる。


生駒「隠岐ナーイス。てか王子は?撒いたんか。」

王子「撒きました。てゆか、途中から追って来んくなりました。」

水上「気ぃつけろよ、多分ヒメちゃんそっちおるで。」



『隠岐くん確認。』



姫坂が居たであろう方角から、大きく打ち上がるトリオンの弾。
もうこの場に、生駒隊以外に射手は姫坂しかいない。


隠岐「うわ、やば。」

水上「多分ヒメちゃんのバイパーやろ。お前のトリオン量やったら、シールドで防げる。

死ぬ気でこっち逃げてこい。」

隠岐「無茶苦茶言うなぁ。ヒメちゃんから逃げるの、結構大変なんですよ。」



隠岐「(…!?合成弾やん!)

ヤバいっす、ヒメちゃん合成弾撃ってきてます!」

水上「ヒメちゃん、ほんまなんでもやってんな。

隠岐お前、ヒメちゃんおさえろ。
とりあえず足撃って、動き止めなあかんわ。」

隠岐「りょーかい。」



『躱されちゃったか。やっぱり実際に相手が見えないとダメだな。』


グラスホッパーを持っている分、短距離での機動力は隠岐の方が上回るが、長距離の移動となると姫坂が追いつくのは時間の問題だった。

グラスホッパーで逃げながら、シールドを張って防御となると、隠岐に反撃する隙なんてなかった。


隠岐「ヤバいヤバい、ヒメちゃんのメテオラやばいわ。左足無くなりそう。」

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作者名:通りすがりのいぬ | 作成日時:2022年3月7日 16時

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