【WT】青春待ったなし！！！！ (ページ20)

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今日はいつもより多いと言うことで、ラウンジの一角を貸し切っている状態だ。
申し訳ないと思ったが、さすがに本部も黙認してくれている。学生の本分は勉強だからね。

いくつかのグループに分かれることになった。
私の机はもちろん2年生グループだ。4人くらいなら何とかなる。というか、私はヒカリちゃんにほぼ付きっきりなんだけど。

『…ってことなんだけど、いけそう？』

仁礼「なんかいけそうな気がする！」

『また分かんなくなったら言ってね！

…私、ちょっと分からないところ聞いてくるから、ここの問題集の問題、解いてみてくれる？』

仁礼「おー！」

どうも苦手な古典。尊敬語とか謙譲語とか、敬意の対象とかが本当に分からない。
単語もややこしいのに、そこを複雑にしないでほしい。

『水上先輩、今大丈夫ですか？』

水上「お〜、ヒメちゃんやん。どないしたん？」

『古典、教えてほしくて…。』

水上「ええよ、俺そっち行こか？」

ちらりと自分の机のメンバーを見渡した水上先輩。ちなみにそこには3-Cの人たちが集まっている。比較的静かそう。…もうひとつの机に比べたら。

カゲさんが珍しくこぢんまりと問題集に向かっているのが少し面白かったけど、少し睨まれたので大人しく違う机に座ります。

『お願いします。…この文なんですけど…』

水上「あぁ源氏か。ここは…」

ふむふむ、なるほど。言われたら分かるけど自分で出来るかと言われたら無理だ。
頭がゴチャゴチャになりそうで、机に突っ伏す。

『何でそんなの分かるんですかぁ…。』

水上「いや、覚えたら簡単やで。」

『それができたら困ってませんよ…。』

水上「まぁ頑張れ。」

『他人事だと思ってぇ。』

ぽんぽん、と頭を撫でられただけで頑張る単純な子と思ったら大間違いだ！

『でもなんかできる気がします。水上先輩の手から知力を吸い取ります。』

水上先輩の手のひらを上から押さえてギュウっと頭に押さえつける。
なんか賢くなった気がする。