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反逆の時 ページ12

とあるランク戦。二宮隊VS弓場隊VS王子隊の三つ巴。
試合も終盤、今残っているのは二宮・辻・弓場・姫坂・の4人。


弓場「(この中で、1対1で厄介なのは二宮さん。姫坂もそれは理解してるはずだ。
敵だが、俺が二宮さんを狙うそぶりを見せれば、俺に向いた隙に姫坂がどっちか狙える。

どっちかが落ちたらあとは俺の勝ちだ。)」


それにはやはり、二宮を落とす必要がある。
辻は姫坂を狙うことはまずない。先に攻撃すれば2対1になるだろう。


弓場「(やってやろうじゃねぇかァ!)」

『(弓場さんが動いた!二宮隊を狙う動きだな。

その隙に二宮さんを落とせれば、あとは私が2人取って勝つ!)』



二宮「西から弓場。俺が相手する。辻、お前は姫坂を落とせ。」

辻「ひ、姫坂さんを、ですか。」

二宮「できないのか。」

辻「…いえ、辻、了解。」


くるりと踵を返して、姫坂がいるであろう方向へと走る辻。もちろんレーダー上でも見えているし、オペレーターによってその情報は双方の耳にも入っていた。


弓場「(…?辻が向かってる方向は姫坂がいるんじゃねぇのか。…あいつには無理だ。)」


確かに、安定して上位にいる王子隊と二宮隊は今まで何度か戦ったことがある。
しかし今まで一度も、辻が姫坂を狙ったことがなかった。
否、狙う必要がなかった。
二宮が姫坂を落とすことが多かったからだ。

当時よりも上手くコントロール出来るようになったが、やはり負けず嫌いの姫坂は、なにかと二宮に勝負を挑むことが多かった。
王子隊の隊員も、辻と姫坂が正面から当たることになることは想定していなかった。


橘高「距離15!気をつけて、旋空の射程内よ。」

『了解。』


羽矢さんからの忠告の直後、右手側から旋空が飛んできた。


『…チッ!』


致命傷は避けたが右足を失った。
崩れてきた瓦礫を避けようと、少し体制が崩れる。
その時後ろから、孤月に刺される感覚。

姫坂の戦闘体に亀裂が入る。


『辻くん、意外だね。』

辻「……」


『バイパー、!』


辻が姫坂の近くにいて、刺せたことに天晴れだ。そこから動くことはできないだろう。



──────────戦闘体活動限界 緊急脱出(ベイルアウト)


ドンッドンッと2人が戦闘から離脱。
結局、ギリギリでも二宮を落とした弓場隊が勝利を収めた。

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作者名:通りすがりのいぬ | 作成日時:2022年3月7日 16時

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