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その後、すぐに現着した柿崎隊によって場は収束。
取り押さえられた女性は、記憶消去が施されるように手配されている。
風間「柿崎、流石の迅速な対応だった。助かった。」
柿崎「風間さんが抑えてくれていたからですよ。」
照屋「姫坂先輩、少し染みます。」
『うん、ありがとう照屋ちゃん。』
巴「大丈夫ですか…?」
『大丈夫だよ。ごめんね、心配かけちゃって。』
柿崎「逆恨み…と言うか、爆発しちゃった感じですかね…。
姫坂に大事がなくてよかったです。」
風間「大規模侵攻の時の怒りだろう。姫坂に当たるのはお門違いだ。」
先の大規模侵攻では、姫坂はまだボーダーに入隊前の出来事で、完全に逆恨みとも取れるのだが、姫坂の表情は暗いままだ。
照屋「終わりましたよ。」
『ありがとう。』
風間「姫坂。さっき言われたことは気にするな。お前の責任はない。」
『、分かってます。』
風間「今日は本部に泊まるか。」
『いえ、昨日カレー作り過ぎちゃったので、帰って食べます。
風間さんも食べてくれません?』
姫坂の冗談に普段なら断るところだが、わずかに下がった眉尻を見て思わず風間はこの誘いを了承した。
姫坂は少し驚いた顔をした後、「お口に合わなかったらごめんなさい。」といつも通りの笑顔を見せた。
『どうです?』
風間「美味い。」
『よかった〜!
風間さん、さっきはありがとうございました。風間さんにああ言ってもらえたおかげで、肩が軽くなった気がします。』
風間「…責任を感じるも何も、お前は大規模侵攻の時ボーダーにいなかっただろう。」
『あ…、そっちなんですね…。
4年前はそうですけど、なんか心に刺さっちゃいました。』
風間「……随分と強くなったな。この2年で。」
『え?風間さんが私を褒めるの珍し』
風間「前の姫坂なら、あの言い方をされていれば悔しくて泣いていたか、落ち込んで泣いていただろう。」
『や、やめてください!恥ずかしくて死にます!いつの話してるんですか!』
姫坂負けず嫌い期の一部始終を見た風間の意見はもっともだ。
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作者名:通りすがりのいぬ | 作成日時:2022年3月7日 16時