好きな女性のタイプ : 優しい人

優しい人 1 ページ2

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20歳。

成人式を迎え、同じ都内の成人式会場に、かつての戦友達が大集合していた。

火神くん。赤司くん。青峰くん。緑間くん。紫原くん。黄瀬くん。高尾くん。桜井くん。桃井さん。そして、沙夜さん。


大学2年、1月。テレビでも、「数年前の高校バスケ界を湧かせた!?奇跡の世代の立役者集合、豪華な成人式」なんて報道されていた。

あの赤司グループの御曹司と、あのNBAで既に活躍している火神くん、青峰くん、大学には進まず芸能界で活躍する黄瀬くん。

そんな有名人ばかりが集まれば、確かに豪華で、テレビで報道されてもおかしくないほどの大騒ぎだった。


大きく報道された成人式は、いろんなニュース番組で取り上げられていた。

もちろん、過去の話と合わせて。


キセキの世代然り、幻の6人目然り、激闘のWC決勝戦然り。

「僕たちなんかがニュースになって、スイマセンッ!!」と桜井くんがあの頃と変わらず、何度もテレビカメラに向けて頭を下げていたのは印象的だった。




＿＿＿そんな輝かしい成人式は既に過去。

あの時から、2年の歳月が流れた。


僕たちは22歳になり、それぞれの人生を謳歌する傍ら、少しのショックを覚えながら、友人の結婚式には呼ばれる度に出席し、嫌味と共に祝福して来た。


此処まで来ると、流石に悔しいし、僕だって結婚したい。そんな思いを抱いていた。


大学在学中に、彼女＿＿＿沙夜さんには、きっぱりと諦めるためにもう一度正式にフッて貰っている。


お陰で諦めはつき、未練なくこうして生きてきたものの、彼女以上に好きになれる人に出会えずにいる、それが現状だった。









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