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「ねぇ、触れてなかったけど…金髪」
私の向かいに座るそらるは私の頭を指す。
『…自毛なんです。祖母がイギリスで髪色だけがここまで遺伝したんです。』
自分の髪を見せる。
『あの、それでうちにきたわけは…?』
「あ、それは僕が連れてきてもらったんよ。
その…ライブの件…ごめんな。」
『え?』
「初めてのライブやったのに、トラウマとかになってたらなあ…って。」
『大丈夫ですよ笑
なんで、luzくんが気にしてるんですか。』
「でも、僕がリーダーやから…」
しゅんとなるluzくん。体格からは想像できない。
『いえ、お気になさらず。
私にも非があったので…まあ、本名バラされたのは結構効きましたけど…』
「うぅ…そうやねんなぁ…」
『でも、本当に大丈夫です!』
ぎこちなく微笑む。
だって大丈夫じゃないから。
でも、何もしてない彼に責任を感じさせちゃダメだもんね。
「まあ、Aちゃん。
これからなにかあったら、すぐ連絡してな。」
そういえば…
この間、LINEと電話番号を交換したのを思い出した。
『はい。フル活用させていただきますね笑』
「待っとるよ笑
…あ、来てすぐで悪いけど僕これから打ち合わせやから…おいとまするわ。そらるさんは?」
「俺、まだ椿に話したいことあるから残る。」
「そっか。
じゃあね、Aちゃん。また会おな。」
luzくんを玄関まで見送った。
また、リビングに戻ってくると「おかえり」と、そらるが言う。
『た、ただいま…?』
「まあ、座ってよ。」
私の家なのになんか迎え入れられてる…
少し違和感を感じながら、そらるの向かい側に座った。
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作者名:Ü | 作成日時:2017年11月23日 23時