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僕の幼馴染が歌い手としての初ニコ生をしている。
少し覗いて見た。
『時が夜を連れて…』
僕の歌を歌っていた。
その透き通るような声は曲調に合っていて、彼女の歌唱力を改めて実感させられた。
のにも、関わらず歌い終われば僕の歌を歌ってごめんなさい。と、謝罪していた。
時折聞こえる笑い声。
コロコロと変わる声の調子。
顔は見えなくてもきっと画面の向こうでは、
隣の家では、
もう僕には見れないたくさんの表情をしているのだろう…
その後、僕とレインが付き合ったことに少し触れていた。
『おめでとうございますですね。』
きっと優しい笑顔で僕のことを祝福しているんだろう…
でも、心が少し痛む。
学校ではあんなに彼女に冷たく接しているのに、僕の吉報は祝福してくれる。
本当にいい子なのになんで僕は…
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「お姉ちゃん!!!」
小夜がバンっと私の部屋の扉を開ける。
「大丈夫!?またなんかあったの!?!?」
『ビックリした…たいした事無いよ…スズもいるし…』
「おに…真冬さんは…?」
小夜は真冬君のことを「お兄ちゃん」と言いかけたけど、言い直していた。
私の妹には本当に感がいいよ。
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作者名:Ü | 作成日時:2017年11月23日 23時