第6章 ページ8
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「厠の場所わかるのかな」
「でも、もう行ってしまったよ」
加州くんの言葉で確かにと探しに行こうとすると伊緒はおもむろに床に触れる
きっとAの気配を探っているのだろう
「…A、迷ってるみたいです。私どこが厠かぐらいは分かるので行ってきます」
「え?ちょ、なんで迷ってるとか分かるの?」
3振りとも不思議そうな顔をして私を見ていた
そりゃそうなる思う
普通なら感情の音や匂いなんて分からないし
触覚のみで誰がどこにいるなんて分かるわけがない
「私達、3人とも元主の特徴というか特殊な能力を引き継いでるみたいなんです」
「特殊なものとは気になるな」
「私は聴覚なんですけど"音"を聞き分けられるんです!生き物には様々な音がするんですよ?感情なんかも音で分かります!伊緒は触覚、先程同様に床に触れたりして人の動きを読んだりできます。伊緒の元主は殺気がない相手には使えなかったようですが伊緒は出来るようです。Aは"匂い"、すなわち嗅覚が優れてます!感情の匂いなんかも分かるみたいですよ」
「…なんか凄すぎてついてけないわ…」
「同じくだ…」
「変わってるんだねぇ」
「兄者!?」
「さすが髭切って感じ…」
「千年も刀やってるとね、そんな人や刀もいるんだーってどうでも良くなっちゃうんだよ」
髭切さんは爽やかに微笑んだ
てゆうか気になってたんだけど千年も刀やってるって何歳なの?髭切さんと膝丸さんって何歳なの
「髭切さんと膝丸さんって人間で言うと何歳なんですか?千年ってことはやっぱおじいちゃん?え?こんなイケメソなおじいちゃんが沢山いるなんて刀って恐ろしい…!」
そんな他愛もない話をして2振りを待っていると遠くの方で長谷部さん声が聞こえてきた
「…出陣を呼び掛けてますね」
「出陣を?なんにも聞こえないけど…」
「きっともうすぐ私たちを見つけるかと」
そう言っていると、そこにいたのか!と長谷部さんがこちらへと近寄ってきた
ほらね、言ったでしょ?
「主様から出陣の命がくだった」
「…ほんとに君、耳がいいんだね」
「他の刀剣女子はどうした?」
「えーっと、もうすぐ戻ってくると思うんですけど…」
「加州、他の2振りを探して中庭に来てくれ」
「りょーかい」
一先ず、髭切さんたちとは別れて加州さんと2人を探した
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凛音 - 本当に面白いです!続きがめっちゃ気になります!頑張ってください! (2月6日 8時) (レス) @page26 id: 0943923905 (このIDを非表示/違反報告)
kumo(プロフ) - 水月さん» わぁぁぁあ、こんな駄作にコメントありがとうございます(TT)励みになりました!頑張りますので、よろしくお願いします(o^^o) (2020年5月8日 14時) (レス) id: 5e86565bcf (このIDを非表示/違反報告)
水月 - 凄く面白いです!これからも更新頑張ってください!応援してます! (2020年5月8日 14時) (レス) id: 13085b09f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kumo | 作成日時:2020年4月20日 17時