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幸い、彼らがいた山から城まで大して距離はなかった
城に戻ると門の前で仁王立ちしていた若い少年が女の子を見つけ叫んだ
「おい!A!お前勝手にどこ行ってたんだ!」
『謙信様を追いかけただけよ、いいじゃないもう』
「お前なぁ、自分が他の奴らに狙われるかもしれないってのに…って聞いてんのか!」
『兼続兄様が心配してくれてるのは分かってるけど、少しは大目に見てくれたっていいじゃないっ!』
「謙信様にもご迷惑がかかるだろ!」
「…兼続、A、客人の前だそこまでにしろ」
兼続と呼ばれる少年は申し訳ありませんと謝りながら"客人"に目をやった
見知らぬ顔に眉を寄せる
「広間に皆を集めよ、なにか困っているようでな…」
「承知」
:
そのまま兼続とAに案内され、1つの部屋で待機することとなった
「土方さん、俺全然ついていけてないんだけど…」
「それは俺も同じだ…何がどうなってやがる」
「ひとまず、ここに身を寄らせてもらって帰る方法を探すしかないんじゃないですか?」
「総司の言う通りかと」
「そう、だな」
帰る方法も今の現状に何故至ったのかも分からぬまま、男達は家臣に呼ばれ違う広間へ案内された
その部屋に入ると、上杉謙信、幹部達であろう男達とAの姿があった
そこにいるものは皆、同じように動物の耳が生えていた
理解が追いつかない中、真ん中に腰掛けた5人は疑念を向けられているのを感じ取っていた
「話を聞こう」
「話せば長くなるんだが…」
:
「異世界…ですか」
「…帰るすべも分からないんじゃね…」
『あの、謙信様』
「どうかしたか?」
『この者達を城に置いてやってはどうでしょう?帰るすべも分からないし、知らない国ということもあるのでこのまま放っておくのも危険かと…』
「それもそうだな」
「しかし、謙信様。素性の知れぬ者を城に置くのは少々危険なのでは?」
「上杉は1度守ると言ったものを決して見捨てない…それと同じことだ。城にいながら手がかりを探すといい」
「恩に着る」
:
『失礼します、お茶をお持ちしました』
「あ!さっきの!さっきは謙信さんに進言してくれてありがとな」
『いえいえ。皆さんほんとに困っていらっしゃったようだし…間者だとか敵じゃない気がして』
仲良くしてくださいねと微笑む彼女
彼女は笑顔絶やさずお茶を差し出した
「ここにいらっしゃいましたか、Aさん」
『景持さんっ』
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桜夏幹(プロフ) - kumoさん» リプライありがとうございます!YouTubeとかで元のストーリとかも入ってて見返せるのでオススメです^^あとは、日常とか自分の周りとかも同じようにイメージすると楽しいです( ´艸`) (7月14日 10時) (レス) id: 3d710f5422 (このIDを非表示/違反報告)
kumo(プロフ) - 桜夏幹さん» コメントありがとうございます!そして、検索もありがとうございますTT頑張ります! (7月13日 3時) (レス) id: 5e86565bcf (このIDを非表示/違反報告)
桜夏幹(プロフ) - 懐かしく検索しててみてました!更新まだかなぁソンソワ (6月28日 16時) (レス) id: 3d710f5422 (このIDを非表示/違反報告)
kumo(プロフ) - 美咲さん» お話がなかなか思いうかばずで(・_・、)皆様に楽しんで頂けるように更新がんばりますので、まだまだよろしくお願いします<(`・^・´) (2019年6月25日 22時) (レス) id: 2c3ed9d676 (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - まさかの更新停止… (2019年6月23日 11時) (レス) id: f6fdf86c66 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kumo | 作成日時:2018年11月13日 13時