沖と拓 4話 ページ4
―――、拓は俺に話してくれた。拓の身に何があったのか、どんな気持ちなのか、どうしたいのか。
拓は昨日、バイトが終わったあとに母親から電話があったそうだ。拓の従兄弟でもあり、俺の旧友でもある晴仁が結婚するそうだ。その報告を拓の母親がしたと言う。晴仁の結婚について拓の母親が知った時、親戚に『拓君はそろそろ彼女くらい居てもいいのにねぇ』などと言われたそうだ。幸い、とは言ってはいけないが、拓がゲイだというのは母親しか知らず、他の親戚一同は拓が《普通》だと思っているらしい。
｢俺は…沖さんが好きだ…なのに……なのに……。何で沖さんとの事をあいつなんかに…ぅっ、｣
拓はきっと、母親が自分を理解してくれないという絶望感と、嫌いな母親に自分について指摘されているという羞恥感が混ざっているのだと思う。俺も、一時期母親に避けられ、同じ様な感情になった事がある。その時俺は――――。…あぁ、晴仁だ。晴仁が俺を救ってくれたんだ…。そうか。
｢沖さん………は、っ、母親っ、に、裏切られた事っ、あるっ……？｣
｢……。｣
俺は話すべきか、もっと些細な事として話すべきか、そもそも無いと言うべきか迷った。でも、拓の為と思うと、やっぱり俺には何も出来ないのだと感じてしまった。
｢俺は…いろんな人に…裏切られてきた…。｣
口が勝手に動いてしまった。拓はこの話を聞いても、絶望するだけなのではないか、俺を安心させようと、無理して『頑張ってみるね』と言うのではないか。あぁ、情けないな、俺。好きな人が、俺の大切な人が苦しんでるっていうのに、何も出来ない。それに俺が不安になってどうするんだよ。
｢勿論、母親にも。すごく傷ついた…。｣
拓は、大きな目いっぱいに涙を溜めていた。拓を泣かせる奴なんて、俺がこの世から抹消してやりたい。
｢これは、俺が丁度拓と同じくらいの歳の時…｣
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彩沙(プロフ) - ゆーちゃんさん» ありがとうございます！作ってて麻里ちゃん良い子だなーと思ってました…。沖さんがこの後どうなったのかは考えてませんが、ちゃんとイケメンにしてくのでお楽しみに!! (2019年10月12日 22時) (
レス) id: f192a19238 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーちゃん - 麻里ちゃんの性格が好きすぎてヤバイ。沖さぁぁぁぁん！！！好きだよぉぉぉぉぉぉぉぉ！！！ (2019年10月12日 22時) (レス) id: 8dc8a9480c (このIDを非表示/違反報告)
彩沙(プロフ) - ゆーかさん» ゆーかさんありがとうございます…！投稿頑張ります！ (2019年9月16日 19時) (レス) id: f192a19238 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーか - 彩沙さんお久しぶりです！オリジナルでここまで書けるのすごい…これからも投稿頑張ってください！楽しみにしてます！ (2019年9月16日 18時) (レス) id: 8dc8a9480c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彩沙 | 作成日時：2019年9月15日 21時
