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昼休み、昼食を摂りに屋上へ行くと
同学年であろう友達と話しているリクオの姿があった
「ところで君達、今夜は大丈夫だろうねえ」
「もちろんだよ清継くん!奴良も行くだろ?」
「うん」
「なになに何の話?」
「今夜、旧校舎の探検を決行する!
妖怪を見つけるんだ!」
その言葉で私は納得した。
嗚呼、朝リクオが言ってたのはこれか
全く面倒なことを計画してくれるよ。
最近ウチの組じゃない低級の妖怪達が増えている。
特に旧校舎などの廃屋なんて、
そんな奴らの溜まり場みたいなものだ
「君達ぃ、面白そうな話してるね」
私は彼らに接近した
「ん?誰だね君は」
「うわっ、めっちゃ美人」
「ね、姉ちゃん!」
リクオの言葉にみんな驚いた
そんなに驚くこと?
「どうしたのさ、姉ちゃん」
「いやね、
なんか君達から面白ワードが聞こえてきてさ。
……妖怪、とか」
そう言うと、リクオはギクリと冷や汗をかいた
「ちょっとリクオ、来て」
「えっ、ちょ!」
強引にリクオを引っ張り、
人気のない場所まで連れてきた
「今夜行くの?旧校舎」
「う、うん」
「リクオ、あそこは最近
ウチの組じゃない奴らの溜まり場になってる。
集まってるのは低級の妖怪とはいえ
あそこは危ない」
「うーん…でも、
清継君は言い出したら止まらないからなあ」
「あの感じだとそうだねえ…」
雪女と青田坊に出てもらうか
「じゃあ、危なかったらすぐ逃げること。約束ね!」
「うん!」
リクオは元気よく返事をすると
友達のところに帰ろうと踵を返した
私はそれを止める
「あっ、リクオ!」
「なに?姉ちゃん」
「……いや、なんでもないわ」
リクオは不思議がりながら“そっか”と言い
私達は別れた
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作者名:kumakarin0110 | 作成日時:2020年7月7日 22時