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私の力 ページ2






「リクオ!ほらこっちこっち!」


「待ってよお姉ちゃん!」




リクオが生まれて3年ほどが経った。
リオナは5歳、月日が経つのは早いものだ




「鯉伴さん、お茶入りました」


「ありがとな、若菜」




若菜の淹れた茶を飲み、襖を開け放ち
庭を望む部屋から
リオナとリクオがじゃれあい遊ぶのを眺めた。




「のどかですねー」


「嗚呼、ほんとだな」


「しかし、二人は本当に仲が良いのう」




いつの間にか親父もいた




「あらお義父さん」


「若菜さん、ワシにもお茶」


「はい」




そう良い若菜は部屋を出た




「リオナは何だか、婆さんに似とるのう」


「お袋にか?」




確かに言われてみれば、お袋に似ている気がする




「こりゃ別嬪になるぞ」


「そういや、お袋は京一の美女だったんだってな」




成長するのが楽しみだ。
そんな事を二人で話はリクオの声で遮られた




「うわっ!!」


「リクオ様!!」




つまずいて転んだのだろう。
雪女や首無達がリクオのそばに駆け寄った




「リクオ様、大丈夫ですか!」


「リクオ様お怪我は」


「うわあぁぁんお姉ちゃん!」




心配する首無達を無視し、
リクオはベソをかきながらリオナの所へ向かった




「もうリクオったら!また転んだの?」


「ううぅ」


「もう、ほら見せて。お姉ちゃんが治してあげる」


「うん…っ」




あんまりリクオが泣くものだから
俺も親父も縁側まで来ていたが、安心した。

こいつらはまだこんなに小さいのに
しっかり支え合っている。




「微笑ましい限りですな」


「姫、今絆創膏を持ってきますね」




そんなどこにでもある仲の良い姉弟の一コマ。
_________のはずだった

・→←弟



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作者名:kumakarin0110 | 作成日時:2020年7月7日 22時

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