弟と空却さん20 ページ22
募集から二週間ほどたったある日。
「十四、A!猫が一匹、引き取り手が決まった!」
もう恒例になった、空却さんが私と十四を呼び出すというパターン。
今日のお話は、とても嬉しい話だ。
『どっちの猫ちゃん?ブチ?黒?』
「ぶち猫だ。明日にも、引き取りにくるんだってよ」
……と、空却さんのお父さんから受け売り。
まあ、張り紙の電話番号はお寺の物だからね。
「よかったッスね!」
口では笑顔を取り繕っているけれど、十四は今にも泣き出しそうだ。
私だってそうだ。
せっかく今まで三人で育ててきたのに。
そんな風に考えていたら、空却さんが唐突に話を始めた。
「いいか?お前ら、物には「物の巡り」っつーものがあるんだけどよ。物っつったが、生命も同様なんだ。ある物が留まり続けるってのは、実はあんまよくねーんだぜ?」
空却さんは、珍しく諭すように教えてくれた。
悲しかった心も、彼の言葉で浄化されたような気分だった。
「ただ、一つ例外があんだ、この場合」
空却さんは黒い子猫を抱き上げた。
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いつまいよ(プロフ) - みんさん» 自分自身何も知らずに空却くんに会ったらビビるだろうなーと思って書きました(*^^*)共感してくださり嬉しいです。初コメありがとう&これからもよろしくお願いします! (2020年4月12日 8時) (レス) id: 4f1872a950 (このIDを非表示/違反報告)
みん - 見た目ヤンキーが急に来たら怖いですよね(笑)夢主さんの気持ちめっちゃ分かります。応援してますので、これからも更新(無理しない程度に)頑張ってください!! (2020年4月12日 8時) (レス) id: d0213f078c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いつまいよ | 作成日時:2020年4月10日 1時