その死神、提供。 ページ7
ククク、まだ笑える。
まさか、あの悪魔がねぇ？
「…どうぞお入りください。
話していただけるようです。」
「ブフォォ…さて…話の続きだね…
小生は理想郷を見たよ…グフォエフォ
…何でも教えてあげるよ…グヘヘ…」
「何をしたんだ」
「いえ、大したことは…」
『ククク』
私と葬儀屋はまだ笑っている。
「グフフ。…昔からねぇ度々いるんだよ。
足りないお客さんがね。グフッ」
「足りない？」
『そう、足りないの…臓器がね』
「！！」
「お客さんはベッドで寝る前に
綺麗になってもらわないといけないだろう？
はみ出したものをしまったりさ。
そのときにちょっとだけ
いじらせてもらうのが小生の趣味でねぇ」
「腎臓が片方ないとかそういうことかい？
だとしたら犯人は金融業とか…」
「あなぐらにすむ中国人は考えが物騒だねぇ。
おお怖い怖い。そういうことじゃない。」
『それは主婦…女の子じゃなきゃ
持っていないもの…この子もないね。』
｢『…子宮がね、ないんだよ。』」
「！」
「最近急にそういうお客さんが
増えてねぇしかもどんどんメイクが派手になる。
小生も大忙しってわけ。」
あんまり大変そうではない声で葬儀屋は言う。
「いくら人通りの少ない路上で…
しかも真夜中となると的確に
その部位を切除するのは素人には難しいのでは？」
…鋭いな。…さすが悪魔。
『…鋭いね。私たちもそう考えてたところ。
そうだな…まず鋭い刃物で首を掻ききり、
次に腰を切り裂き大切なものを奪う
…ってとこかな？』
そう私は葬儀屋に問いかける。
「そうだねぇ、A。
手際のよさから考えてまず素人じゃないね。
多分、裏の人間だ。
伯爵が来るとわかっていたのはそういうことさ。
犯人が裏の人間の可能性があるなら
必ず君が此所へ召喚されると思った。」
『…きっとまた、殺される。
…あぁいうのは誰かが止めるまで、止められない。はたして止められるかな？』
｢『ファントムファイヴ伯爵』｣
煽るような言い方をする私。
「裏社会には裏社会のルールがある。
理由なく表の人間を殺さず裏の力を
以って侵略しない。
女王の庭を穢すものは我が紋にかけて排除する。
どんな手段を使ってもだ。
…邪魔したな。葬儀屋。」
そう告げ、伯爵は出ていった。
『…私もいくね』
私も店を出た。
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カオリ(プロフ) - ブラックがスーツ表記になってますよ (2019年6月2日 16時) (
レス) id: f2976f8dda (このIDを非表示/違反報告)
黒猫歳花 - ありがとうございます！私のような者に素晴らしい夢小説を読む権利があるのかな？って思ってしまいますがそうおっしゃっていただけると嬉しいです！今日は高校合格の紙がとどいて幸せな一日で。 (2017年2月16日 20時) (レス) id: 12ddd004ff (このIDを非表示/違反報告)
ネオ松@通りすがりの色松クラスタ(プロフ) - 黒猫歳花さん» 面白かったようで何よりです！一旦本編の方でキリが良くなったので今後更新する場合は番外編となりますが、引き続き応援していただけると嬉しいです！続編の方も頑張ります！ (2017年2月9日 21時) (レス) id: 3e051bb3c9 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫歳花 - とても面白かったです！更新頑張ってください。応援します！ (2017年2月9日 20時) (レス) id: 12ddd004ff (このIDを非表示/違反報告)
ネオ松@通りすがりの色松クラスタ(プロフ) - めうさん» ありがとうございます(泣)そうですね、自分のペースで頑張ります！ (2016年8月21日 22時) (レス) id: 3e051bb3c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ネオ松＠通りすがりの色松クラスタ | 作者ホームページ：なし
作成日時：2015年11月8日 21時
