【黒執事】あくまで死神DEATH★

その死神、撤退。 ページ38

｢貴方。3センチメートル
私たちの私有地に踏み込んでます。｣

...流石スーツ。
こんな時でも安定してるね...。

｢はっ！？｣

うん、そうなるよね。
言い争い中に急に言われたんだもんね。
私もスマイルだったらそうなるわ。

｢お互いに決めた住み分けも出来ないとは、
犬が犬なら飼い主も飼い主ですね。｣

｢...セバスチャン、外へ出るぞ。｣

...スマイル、結構咳酷かったけど...。
大丈夫かな？

｢...やっと静かになりましたね。｣

『...そろそろ潮時かな？』

｢...ですね。｣

...さて、そろそろクライマックスだ。

『...お先に失礼するね。おやすみー。』

｢おやすみなさい、レッド。｣

私はこの後に備えて、
一足早く眠りについた。

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｢...おはようございます、レッド。｣

『...おはよう、スーツ。』

...あ、今日はあの派手なスーツじゃないのね。

...結構寝たなー。

｢...早く着替えなさい。
そろそろ撤退しますよ。｣

『了解〜』


私の着替えも済み、
撤退しようとテントを出た。


『ありゃ？あれ、スーツとスマイルじゃない？』

｢...本当ですね。｣

｢私共は用事が済みましたので、
お先に失礼します。｣

スーツはスマイルを抱いていた。
...向こうも撤退するのか。

｢飼い主付きであれば
どこへ行こうが関係ありません。
どうぞ、ご自由に。｣

『あー、帰っちゃうんだ。
またね。シエル、セバスチャン。お大事に。』

昨日よりは良くなってそうだけど、
咳は止まってなかったからね。

｢これで私たちもやっと安心して移動できます｣

ま、残業は勘弁だからね。
ここから撤退してくれて嬉しいけど...。

私はセバスチャンとシエルの背中を
見えなくなるまで見送った。

『んで？この後どうするの？』

｢...決行日は明日です。
まだ時間がある。｣

『ま、取り敢えずここから撤退しますかー。』

｢そうですね。
行きますよ、A・サトクリフ。｣

あ、フルネーム呼びに戻るんですね。


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時は翌日。

時刻は夜。

私とスーツ...もといウィルは
とある屋敷の上に佇んでいた。

『...まだこないの？増員。』

｢...まったく。この書類を人事部へ。｣

伝書鳩に手紙を括りつけ、
人事部へと飛ばせるウィル。

私たちは今、
回収課からの増員を待っていた。

...あの影...。
...シエルとセバスチャンか。

『...１回撤退かな？』

｢...ですね。｣


私たちは一旦この屋敷を後にすることにした。

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