第４８話 Side/Bangtan Boys ページ48
ヒョン、ヒョンと少し興奮気味に近づいて来たマンネを手で制して落ち着かせる。
夕飯の時から何か言いたそうだとは思っていたが、予想外に突撃の勢いが強くて驚いた。
馬鹿力である黄金マンネに力技で勝てるわけがないので、なんとか言葉で興奮を抜いてみる。
「見てくださいよ、ジミニヒョン。これ……」
ずい、と差し出された携帯を受け取りながら、なんだが覚えのあるやり取りだな、と記憶を探る。
画面に表示された画像を見れば、ボンヤリとしていた記憶が一気に甦った。
何日か前に、ジミン疑惑が出ていた青年、とされた題名。
と言っても、あの時に辛うじて見えていた口元が見えていない写真で、本当に同一人物かは怪しかった。
同じ人物とされる理由は背格好が似ているのと、ギターケースを背負っていたかららしい。
「これ、本当に同一人物だと思います？」
「僕に訊かれてもって感じだよ、ジョングク」
「間違えられたくらいなんですから、少しくらい通じるところがあってもおかしくないですよ。で、どう思います？」
随分な暴論だな、と思いながら、可愛いマンネのためなのでジッと写真を見て考える。
明らかに盗撮したと思われる写真は電車で撮られた物らしく、青年の視線は外に向けられていた。
流し目でボンヤリと外を眺めている視線は、少し仕事中のソクジンを思わせる。
顔はやはり整っている方だと思ったが、口は黒マスクが覆っていて確認できない。
しばらくにらめっこをしてから、髪型は同じだよね、と無難に返した。
そのあとで、見ていて気づいた事を付け加える。
「でもジョングキ、この青年が持ってるギターケース、空港の時のと違うやつじゃない？」
「それは俺も思ったんですよ。でも、新品っぽいじゃないですか、コレ。カムバとか、デビュー用かなって……ヒョンは違う人だと思うんですか？」
真剣な眼差しを向けられても、ジミンには正解がわからないので何とも言えなかった。
それにしても、随分マンネの気をひく青年だ、と嫉妬のようなものを感じた。
有名人に熱をあげるのはまだわかるが、この青年は推定まだ誰でもないただの青年だ。
「この人のこと、やっぱりアーティストだと思ってるの？」
「アーティストかはわかりませんけど……一般人に収まる人じゃないですよ。目を見て改めて感じました。この人、違う世界を見てる人です」
マンネの人を見る目は評価できる。
ならばこの青年は誰だ、と正体不明の青年の写真を見つめた。
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はちうん(プロフ) - 繭さん» ありがとうございます。意識はしているのですが、たまに変な文章を書いてしまうので、そう言っていただけると嬉しいです。これからもよろしくお願いします。 (2018年3月14日 16時) (
レス) id: 0891d2b9a3 (このIDを非表示/違反報告)
繭(プロフ) - コメント失礼します。はちうんさんの文風がすごく読みやすくて尊敬します！これからも頑張ってください！ (2018年3月13日 13時) (レス) id: dba4d43671 (このIDを非表示/違反報告)
はちうん(プロフ) - KNさん» コメントありがとうございます、嬉しいです。これからもよろしくお願いしますね。 (2018年3月12日 7時) (レス) id: 0891d2b9a3 (このIDを非表示/違反報告)
KN - コメント失礼します。この作品すごく好きです。毎日チェックしてます(笑)文章がとても綺麗ですね!これからも応援してます!ファイティン! (2018年3月12日 0時) (レス) id: de585078da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：U_hi | 作者ホームページ：http://id35.fm-p.jp/408/yuna3lone/
作成日時：2018年2月19日 2時
