37 ページ37
-
にやりと笑い鋭い目付きでくるみ を見る男
その肩にはニコニコ笑うやちるもいた
「っ、」
こいつはヤバい奴だ
アイツと同じあの羽織は隊長の証
何より殺気だけで人を簡単には殺せそうなほどの圧力
がくがくと震える足に力を込めて
二人の前に立つ
「やちるから話を聞いた
お前が旅禍か？名前は」
「っ、私の、私の名前は加藤くるみ っ、
朽木ルキアを拐いに、ここに来たっ」
震える声に男はハッと鼻をならす
すると髪につけられた小さな鈴がﾁﾘﾝと男から聞こえるには余りにも可愛いらしい音色を奏でた
「俺はな少しイライラしてんだ…
市丸の野郎が旅禍を逃がしたって事によぉ
折角久々に面白い事が起こるって思ったのに」
市丸、くるみ の脳裏には門の前で対峙した狐の様に笑う細身の男が映る
「俺は戦いてぇんだ、強ぇ奴と！
ここに数人で乗り込んできたんだ
なぁ、強いんだろう？そいつは」
くるみ は息を整えるためにマスクを下にずらす
額から流れる汗は頬を伝っていく
汗を拭いながらサングラス外し、整えた息を深く吐いた
「アイツは強いですよ…凄く」
「ふっハハハッ！そいつの名前は」
「黒崎一護…朽木ルキアの死神の力を受けついだ男です
アイツは絶対にここに来て必ず朽木を救う」
男は立ち上がるとくるみ の前に立った
目の前に立つ男の圧力に今にも崩れ落ちそうなくるみ はぐっと男を睨む
「俺の名前は
もしも、お前の言う黒崎一護が弱かったら
俺は手前も斬るぜ」
「その時は死に物狂いで受けて立ちます」
そう言うと男はチリンと鈴の音をならして部屋から出ていった
フッと霊圧が消えると同時にくるみ はペタんと床に座り込んだ
「こ、怖かった…殺されるかと思った…」
やちる「大丈夫？キラリン
でも剣ちゃんスッゴク嬉しそうだったよ〜よしよし」
くるみ の頭を撫でるやちるはとても嬉しそうに笑っていた
何処が嬉しそうだったのか全く理解が出来ないとはぁっと大きく息を吐いた
「いや〜ビックリした〜隊長のあんな霊圧久々に感じたよ。外にいた隊士達が泡吹いて倒れてたけど何かあったの？」
「って、隊長いねーじゃねーかよ」
閉じたと思えば直ぐにまた扉が開いた
そこにはオカッパ髪の男とスキンヘッドの男がいた
くるみ は未だに座ったまま入ってきた死神に目線だけを向けた
やちる「ん〜キラリンの入隊式っかな？」
入隊式？と疑問に思いながらやちるに頭を撫でられている死神に気がついた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 297人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：つき | 作成日時：2018年12月21日 19時
