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「あらら〜お仲間と離れ離れになってしもたな?旅禍のおじょーちゃん」
やばい、やばい…これは余りにも不利すぎる
ここは十三隊で構成された死神の巣窟
隊長、副隊長が存在しその下にも何十何百と兵士がいる
敵部隊の腹の中だ
私が一人でどうこう出来る訳がない
それにこの男
へらへら笑ってるが多分隊長だ
死神の着ている服の上に羽織っている白い服
あれが隊長の証と夜一に聞いていた
そしてその隊長を見た時は必ず逃げろって…
「逃がさへんよ」
「!!!!!(速い!)」
いつの間にか目の前に迫る男にくるみ は脳をフル回転させて考えた
スピードなら、
いや、スピードでしか勝負できない
9日間私がした修行はひたすら走る事
力もない私が弄月を振るった所で勝てるわけがない
剣での戦いは黒崎に任せる!!
シュッ
「っ、生憎、私はあんたに用は無い」
「君に無くても僕にはあるんよ?僕こう見えても一応隊長なんや」
やっぱりなと予想が的中し
冷や汗が流れる
隊長
聞くだけで腸が煮え立つほど恐ろしい存在だと自分自身よくわかっている
手も足も出ない所か
呼吸もままならない程に追い込まれた男と同じの各位にいるその男は
まるで嘲笑うようにニコニコと笑っている
「そんな怖い顔せんでも、大人しく捕まってくれるんやったら
痛い事せんよ?僕女の子には優しいんや
君見たいに可愛い子なら尚更、」
「冗談は顔だけにしてよね。ニヤニヤ笑いやがって」
「見た目によらず口悪いねんなっ」
「っ!!」
カキンッと
火花を散らして剣と矛がぶつかり合う
「すごいなぁ?また交わしたん?」
「っ!!弄月っ!!!」
「?、」
くるみ が弄月で男の刀を払うと男はその場に止まった
手持つ刀に視線を落とした
始解がとけとる
もう一度視線をあげるがそこにはくるみ の姿は無かった
「六番隊さん等が言ってた始解を強制的に解除できる人間の女の子って
あの子かい
あ〜叱られてまうな」
残念がっていた男の目はうっすらと開き青白く光る瞳は
獲物を狙う蛇のようだった
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「っ、ハッハァ
ここまで離れれば大丈夫だろ…くそっどうする!この格好だとめちゃくちゃ目立つし、完全に侵入者ってばれたし
隊士達もめちゃくちゃいるし、
私一人でどうしろっていうの…
最悪…まさかこのまま帰れなくなったりして…
いやいや、まだ18歳だよ!?やりたい事一杯あるし、死にたくない死にたくない!
ここがあの世だとしてもやーーだーー」
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作者名:つき | 作成日時:2018年12月21日 19時