21 ページ21
-
「いつまでやってんだコラァーー!!」
ズダーーンと音を立ててひっくりかえる二枚屋を背後から蹴り飛ばした女の子は悪びれる素振りをすること無く
三人を部屋の奥へと案内する
二枚屋「何すんNoメラちゃん!」
メラ「御舘サマじゃラチがあかねぇ!
あんたらついて来な!!」
くるみ は本当に大丈夫か鳳凰殿と思いながらも
言われた通り勝ち気なメラと呼ばれる女の子の後について行く
ヒョォオオオオっと寂れた崖の縁にちょこんと小屋が建っているのが見える
そこには‘鳳凰殿’と書かれている
先人を切ってズカズカと歩くメラに続いて阿散井と黒崎が
何故こんな寂れた崖の端に小屋がと今更大丈夫か?と不安になる
そして最後尾を涙ぐみながらトボトボと歩く二枚屋にくるみ が声をかける
「あの、二枚屋さん」
二枚屋「oh加藤チャンどうしたの?チャンボクの威厳なら探さないでくれyo」
「いや、二枚屋さんの威厳に何て興味ありません。
有るのはさっきの女の人達の事で…」
ピタリ
トボトボと歩いていた足が止まる
それに吊られるようにくるみ の足も自然に止まる
そして何がそんなに嬉しいのかニコニコと振り返りながら大きく口角を吊り上げ
サングラスの奥に光る瞳がくるみ をとらえる
二枚屋「流石とでもイッテおこっかne!いや、特集…って方が加藤チャンにはお似合いだったかなぁ?」
「え?」
二枚屋「君には
「……」
くるみ はじとっとした目で二枚屋を見て少しだけ距離を取った
二枚屋「eee〜〜!?なんで離れるのさっ!」
「いや、急にラブとか言われても…」
メラ「御舘サマ!!こんな所で女口説いてる暇はねぇんだよ!
さっさと入んなっ!」
大声でメラに呼ばれくるみ は鳳凰殿と書かれた小屋に向かう
辺りを見れば黒崎達の姿は無く先に中に入った事がわかる
早足で向かおうとすると、それを止めるよう様に二枚屋に腕を捕まれる
「ちょ、」
二枚屋「くるみ チャンは入らなくてもいいや」
「え?(くるみ チャン?)」
メラ「なっ、何でだよ。御舘サマ!」
二枚屋「入らなくてもくるみ ちゃんにはチャンボクの斬魄刀を握る資格が有るのさ」
251人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:月。 | 作成日時:2019年8月13日 5時