真夏の太陽【BLEACH】

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痣城「無駄な話は極力避けたい

加藤くるみ…お前‘卍解’は私に取って害とも利ともなる」

「っ！！」


こいつ今何て言った？

私の名前に卍解と言った？

卍解の事はまだ誰にも言った事がない
出来上がったばかりの力だ

くるみは冷や汗を浮かべながら目の前の男を強く睨む



「お前っ、何故その事を知っている…！」

痣城「質問しているのは此方だか…
お前のその卍解…その力を私の為に使うと言うならばその斬魄刀はお前の手から奪う事はしないでおいてやろう」

「ふざけるなっ！！」


くるみは瞬時に弄月を始解し目の前の男を斬りかかる
しかし斬った手応えは無く、振り切った弄月はまるで空を斬る様だった
そして男の背後に周りまた弄月を振り上げるがその腕はピタリと止まる


「っ！…何で…何でお前が

十一番隊の隊長羽織を着てんだ！」


目に映る十一番隊の隊長羽織
男は表情一つ変える事無くくるみに向かい合う



痣城「私の名は痣城剣八…八代目剣八だ」

「っ、何をっ!?」


くるみの右腕から急に血が吹き出す
握る弄月を落としそうになるが直ぐに両手で構える

ポタポタと流れ出る血
くるみはﾊｧﾊｧと息をあげる

一体何が起きた
鬼道？こいつは斬魄刀を持っていない

それどころか攻撃をしようとする素振りすら無く
全く何が起きたか解らなかった



痣城「無駄な戦闘は避けたい
わざわざ死神同士戦う必要は無い」

「お前が死神だろうが何だろうが、十一番隊の隊長羽織を更木隊長以外が着てるってだけで
私はお前を斬る道理が有るんだよ」

痣城「…成る程…ならば弄月だけは借りてゆく
心配するな…破壊するつもりはない
事が終わるまで…借りていくだけだ」

「させると思ってるの？」


くるみが再び斬りかかると男はまた空気に溶けるように消えた
何処から表れるか解らない緊張に弄月を強く握り
すぅっと深く息を吐き出す


痣城「卍解すると言うならここは退こう」

「っ、！」


まるで心を読んだ様な台詞にくるみは目を見開いた



痣城「その力…弄月の卍解技である
月宮殿(げっきゅうでん)は私の力さえも無効化されてしまう
私は今ここで瀞霊廷から手を引くわけに行かない」

「卍解の技名まで…何でもお見通しってわけ？」


心を読む力？こいつは一体何者なの

くるみはギリッと歯を噛み締め弄月を降った


「それに…私が瀞霊廷で卍解したら困る理由が有るみたいだな
何を企んでるか知らないけど、大人しく捕まるなら此方も強行には出ないけど？」

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