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昔のお話です




尸魂界において貴族同士の権力争いが今よりも激しい時代がありました


権力争いに負けた者は
様々な罪を着せられて‘処刑台’にて
捕らわれていた虚によって
いたぶり殺される運命がきまってました

そして

処刑台のある穴に連れ込まれた
権力争いに負けた一族がありました

一族の名前は痣城

穴の上では一族をはめた貴族達がゲラゲラと笑っているではありませんか


最後の少年が穴に連れ込まれると

一匹の虚が穴に放たれたました

一族の者は
一人、また一人と虚の餌食になっていきます


いよいよ残されたのは一番幼い少年と姉の二人だけになりました


彼女は震える少年に振り向き笑う


‘大丈夫だよ、双ちゃん’

‘私が絶対にここから出してあげる’


彼女は死神になるための学院に通う院生でした

握られた刀を穴の上から見ている貴族達に向けて彼女はいいました


‘もし、私が虚を撃ち取ればここから二人をだしてください’


一人の貴族がそれを受け入れました

彼女は死に物狂いで戦いました
斬魄刀でも無いただの刀を振り回し
命からがら虚を打ち倒す事が出来ました


‘強い死神になってね、双ちゃん’


彼女が放った最後の言葉でした
彼女は虚と相討ちとなり死にました

少年は喉の奥で声にならない叫びと声を上げました

そして少年の耳にまた声が聞こえてきました


‘さぁ次の虚を穴に放て’


少年は一体どんな表情をしていたのでしょうか

偽りの罪を被せた貴族達は飽きたらずに笑っているではありませんか

少年は思いました

姉は‘無駄死に’をしたのだと


命をかけて少年を守った姉の笑顔は全ては貴族の無駄な余興の一つに過ぎなかったのです


その瞬間少年の中で何かが千切れる音がしました

それから少年が虚を倒し貴族達を皆殺しにするのに時間はかかりませんでした

少年はその後一人で尸魂界をさまよい続けました


手に入れた忌々しい笑い声を聞きながら

一人でずっと尸魂界をさ迷い続けました

その声は自分にしか聞こえない事に気がつきます

そしてその声の主が自分の握る刀だと気がついた時

目の前に一人の女が現れました

その女は下品に大口を開けて笑う

艶かしく妖艶な空気を漂わせる女に少年は心底嫌気が差しました


その女の顔は貴族達に弄ばれ虚によって息絶えた

姉にそっくりではありませんか

少年は女の笑い声に忌々しくも

何処か温かく見守る女と共に

生きる意味を探すために

尸魂界をさ迷い続けるのでした

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設定タグ:BLEACH , 十一番隊 , ブリーチ   
作品ジャンル:アニメ
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月。(プロフ) - 砂糖菓子さん» こんにちは!コメントありがとうございます!とても嬉しくてやる気の糧になります!私も再熱なので同士ですね^^お誉めの言葉を頂いたからにはこれからも頑張りますのでお付き合い頂ければ幸いです (2019年6月7日 0時) (レス) id: 23392552b6 (このIDを非表示/違反報告)
砂糖菓子(プロフ) - 月。さんの書かれるキャラの感じや夢主の性格大好きです!!お話の続き楽しみに待ってます。頑張って下さい!! (2019年6月6日 20時) (レス) id: ef37f1324d (このIDを非表示/違反報告)
砂糖菓子(プロフ) - 一章からずっと読ませて頂いてます。私も最近再ハマりして漫画から読み直してます!!内容も面白くて楽しんでます!平子隊長が…関西弁、最高!!って悶えてます笑笑 (2019年6月6日 20時) (レス) id: ef37f1324d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月。 | 作成日時:2019年5月20日 5時

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