41 ページ41
観音寺「まかさ…ユーが、ユーがこれをやったのか！
彼女達に…こんな真似を…何故だ！」
観音寺は怒りを込めて叫ぶ
しかし、答えの代わりに飛んできたのは
小刀程度の短剣だった
小さな小刀は観音寺の肩に突き刺さり激痛が全身を支配した
「観音寺！！」
観音寺「なっ、ウォォオ！？」
地面に転がりたい衝動を寸前で踏みとどまる
後ろにはくるみとｼﾙﾊﾞｰがいる
ここで倒れれば次はこの刃が彼女達に突き付けられるのではないか？
何より、ヒーローらしくない
痣城「そこを…どけ」
観音寺「断る！断固としてNOだ！」
高らかに宣言した瞬間
二本の短剣が飛んでくる
観音寺は持っていたステッキで払い除けようとするが
その短剣は観音寺の太股を切り裂いた
観音寺「グヌッ…き、君は一体何者なのだ！
何故、こんな事を」
痣城「何故こんな事を？それは此方の台詞だ。人間よ」
くるみは観音寺と痣城を見て震える足に力を入れ立ち上がろうとする
貫かれ裂かれた足からは止めどなく血が流れ出た
くそっ！こんな時にっ
シュルッ
「えっ、」
くるみの足に静かに糸が絡み付く
その糸は何度もくるみを捕らえた事のある美しい銀色だった
くるみはその糸がつたう先にいるｼﾙﾊﾞｰに目を向けると
ぼろぼろになりながらもうっすらと笑顔を浮かべているｼﾙﾊﾞｰと目が合う
その糸はみるみるうちにくるみの足の傷を塞いでいく
っ！？
何で…ｼﾙﾊﾞｰが怪我を…
自分だってもう死にそうな程ぼろぼろなのに
くるみは驚きに声を挙げそうに成るが
その言葉を飲み込んだ
痣城「どうして、君は虚になどに手を貸している？
何故、その男を庇おうとする？」
観音寺「愚問だボーイ。それは…私がヒーローだからに決まっているだろう！
英雄と言い換えてもいい！」
痣城「…ヒーロー？
英雄…だと？貴様がか？」
手に三本めの短剣を掲げながら痣城は自分を責めていた
馬鹿な事、何を熱くなっている
こんな時に問答に何の意味がある
直ぐに排除するべきだ
痣城の胸に沸き上がる苛立ちはどうしても排除出来ないものになりつつある
グサッ
観音寺「ノグォォア！！」
三本目の短剣が左肩に刺さる
先ほどとほぼ同じ場所に刺さった刃は
相乗効果による激痛が観音寺を襲った
ｼﾙﾊﾞｰ「っ、観音寺さんっ…貴方は早く逃げて、下さい…！」
その場を一歩も動けずに拘束去れているｼﾙﾊﾞｰは観音寺の悲鳴とも取れる声に眉をひそめながら、弱々しい声で言った
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 235人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
月。(プロフ) - 砂糖菓子さん» こんにちは！コメントありがとうございます！とても嬉しくてやる気の糧になります！私も再熱なので同士ですね^^お誉めの言葉を頂いたからにはこれからも頑張りますのでお付き合い頂ければ幸いです (2019年6月7日 0時) (
レス) id: 23392552b6 (このIDを非表示/違反報告)
砂糖菓子(プロフ) - 月。さんの書かれるキャラの感じや夢主の性格大好きです!!お話の続き楽しみに待ってます。頑張って下さい!! (2019年6月6日 20時) (レス) id: ef37f1324d (このIDを非表示/違反報告)
砂糖菓子(プロフ) - 一章からずっと読ませて頂いてます。私も最近再ハマりして漫画から読み直してます!!内容も面白くて楽しんでます!平子隊長が…関西弁、最高!!って悶えてます笑笑 (2019年6月6日 20時) (レス) id: ef37f1324d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：月。 | 作成日時：2019年5月20日 5時
