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ルキア「ところで井上、相談したい事とはなんだったのだ?」
ルキアに尋ねられた井上は
美味しそうに食事を運ぶ手をピタッと動きを止めた
井上「わ、忘れてた訳じゃ無いんだよ!?
ほんとだよ!?
食べ終わったら言おうと思ってたのほんとに!」
「焦りすぎだよ井上」
ハムスターの様に口一杯にご飯を詰めて慌てたように言う井上に
クククッと笑いながら肩を軽く叩く
ゆっくりと食べていたものを飲み込み
話始める
井上「聞いてほしかったのはね…黒崎くんの事なの…」
そこからどう切り出そうかと迷っているとくるみ と目が合う
昨日話した黒崎の力になりたいとそう伝えたいのだろう
だが、力になるとは一体何なのか
自分に何が出来るのかと葛藤しているうちに
何を伝えたら良いか分からなくなったいた
「黒崎が…何時も淋しそうなんだと」
井上はこの数ヶ月の黒崎の様子をぽつぽつと語り始めた
力を失い、酷く戸惑っていたこと
この生活を望んでいたと言って笑うこと
その笑顔がとても淋しそうにみえることも
井上「黒崎くんのために何かしたいのに、
あたし、なんにも出来ない」
そう言う井上のほほには涙が流れていた
ルキア「一護はいつも、何かを守るために戦っ
てきた…
それはあやつの行動心理であり礎だ」
力を失ってからも黒崎は人々を救っていた
チンピラ風の男に因縁をつけられた学生や
車に引かれそうになった老人
ルキア「だが、あやつはもう知ってしまったのだ
人としての力では、救えないもの達の存在を」
「護る…その思いが人一倍強い黒崎には、相当くるものがあるだろうね…」
何とかしてあげたいた思った
一刻も早くどんな手を使ってでも
ルキア「私に任せてくれ…
いや、私達にだ」
くるみ は伏せてい顔をあげるとルキアと目があった
ルキア「必ず一護に死神の力を取り戻させてみせる」
「私も同じ事思ってた」
井上「っ、朽木さん、加藤さん…!」
ルキア「だから、井上…お前は笑顔でいてくれ
お前が元気のない一護を見て胸を痛めるのと同じように
お前が落ち込でいると、私も加藤も、皆も悲しい気持ちになる」
「そうだね…井上は何時もの笑顔でいてくれなきゃ」
そう言うと井上は大きな声をだしてわんわんと泣きだした
笑っていてくれといったそばから流れる涙は
悲しい涙ではなく、嬉しい涙とわかっている二人は困ったように顔を見合わせて笑った
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作者名:月。 | 作成日時:2019年4月5日 1時