【うたプリ】二次元へトリップしたようです…！

23 きっかけ ページ27

『Aっ！』

あ)っ…翔…？

ふと、私の脳裏を横切ったのは私の名前を呼び微笑む翔君…

それから…

¨その、さ…俺、Aの事好きだから…その、守り、てぇんだ…¨

あ)あっ…

私はその瞬間全てを思いだした…

翔が私に言ってくれた一言一言…
翔が指輪をくれたこと…

私が、いつしか翔に惹かれていたことを−−…

あ)っ…音也…！

私は我に帰り泣きそうなまま
音也の服の裾を引き話しかけた

音)A…？
あ)私、何で忘れてたんだろう…

そして心配そうに顔を覗き込む
音也を見て更に胸が苦しくなった

音)！もしかして、思い出したの…？！
あ)うん…！

¨翔のこと¨
と付け加える音也に私は大きく頷いて見せた

あ)ごめっ…ありがと…
音)ううん、俺たちは何もしてないよっ！

音也はただ、よかった！って笑顔を向けてくれた…

ほんっと、その笑顔大好きだよ…

ごめんね、きっと皆苦しかったよね…

でもやっぱり、一番辛かったのは翔だったと思う…

ごめんなさい…


知らぬ間に委員会は終わっていて、皆席を立っていた…

音)ほらA！なにしてるの！
あ)っ…？
音)早く行きなよっ！翔のところ…！
あ)！…ありがとっ…先、皆と門のとこで待ってて！

私は¨ありがとう¨と言い駆け出して翔を探した…

――…

音也side--

A、もう思い出したんだ…
嬉しいはずなのに、少し落ち込む自分がいる事に嫌気がさした…

あ)…、

無意識なのか、狙ってからか…
辛い顔をするものだから

音)ほらA！なにしてるの！

…なーんて、声かけちゃった…

本当は行ってほしくなんかないくせに…

あ)音也、ありがとうっ！(ﾆｺｯ
音)っ…

そんな、ずるいじゃん…

音)はーぁ…

いつか…その笑顔を俺だけに向けてくれればいいのに…

――…

Aside--

あ)まさっ！
真)A…？一十木はどうした？
あ)後で来るからっ！それより翔は？
真)っ…お前記憶が…？
あ)うんっ、翔はどこ？
真)中庭にいるはずだ

私は¨ありがとう¨って言って
靴も履き替えずに走って中庭に向かった

――…

あれから探してはいるものの…
一向に見つかる気配がない…本当にいるのかな

あ)っ…翔

ふとベンチに視界を移すとベンチから
ひょこっと顔を出す見慣れた帽子が目に入った…

よく見てきた私の大好きな彼の帽子…

あ)翔っ…！

声をかけるとベンチに膝を付き
こちらを向ききょとんっとした翔

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あずきいろ

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七海 春歌

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