ツンデレその4 ページ5
颯真side
「来里、帰ろうぜ!!」
HRが終わると俺はすぐに来里の席に行く。そんな俺を来里は、呆れた顔で見るのだった。
「いーやーだっ!」
「えー? 何でだよー」
「何ででも、嫌! 退いて」
いつも冷たい態度で俺をあしらおうとする来里。でも、それでも俺は来里に振り向いて欲しくて......
「じゃあさ、駅前のケーキ奢るからさ!」
これで少しは一緒に帰る気になってくれたはず。案の定、少し迷う様子を見せる。
「う〜、物で吊るなんて卑怯じゃない。でもケーキ食べたいし」
来里が渋面を作りながら、俺と帰るか葛藤している。
そんな時だった。
「一緒に帰ってあげなよ」
来里の後ろから女子生徒の声が聞こえたのは。その女子生徒は、ふわふわの長い黄緑色の髪に、エメラルドの様な瞳を持つ少女だった。
クラスは1年の頃も違ったけど、俺はこの女子が、来里とよく一緒に居る所を見かける。
「あっ姫夏」
「この人があんたの幼馴染だよね? 確か、颯真君だっけ」
「あ、あぁ。何で俺の名前知ってるんだ?」
「そりゃもう、来里から沢山話は聞いてるからさ」
俺は来里の方を見る。一瞬視線が合うが、すぐに逸らされる。いつもの事だ。
来里、俺の事何て言ってたのかな。
まぁ、愚痴だろうな。
「今日も颯真に付きまとわれてうざかった」みたいな感じのやつ。
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カラフルおチビちゃん(プロフ) - 占いツクールさん» 読んでくださりありがとうございます。 (2020年1月5日 18時) (レス) id: 6670beebf5 (このIDを非表示/違反報告)
占いツクール(プロフ) - 面白いです (2019年9月19日 12時) (レス) id: d024803241 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雛 | 作成日時:2018年9月16日 3時