ツンデレな彼女を口説きたい (ページ6)

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ツンデレその5 ページ6

来里side

結局あの後三人で駅前のケーキ屋さんに行って、今は自分の家に帰ってきた所。

私は、自分の部屋から颯真の部屋を見る。

私達の家は隣同士で、これも神のイタズラなのか......

私の部屋と颯真の部屋は、窓から話せるくらいの近さだ。

当然、颯真がこれを活かさないわけ訳がない。

「おーい来里、帰ったか？」

あー、うるさい、うるさい。

無視、無視。

私は颯真の声を聞きたくなくて、布団に潜り込む。

「おーい、居る事は分かってんだぞ〜？」

「来里ってば〜」

「ケーキ美味かったな〜」

「出て来てくれよ〜」

「明日も学校一緒に行こうな」

あーも！しつこい！！

我慢出来なくなった私は、被っていた布団を勢いよく剥がす。

そして窓を乱暴に開け放つと、大きく息を吸い込んだ。

「うるさいわね！！静かにしてっ！！」

そう怒鳴って、窓を乱暴に閉める。

そして、気づく。

また私、颯真にキツくなった。

本当は、こんな態度が取りたいんじゃない。

でも、仕方ないんだ。『好き』というこの感情を隠す為には、こうするしかないんだ。

昔みたいに、何も考えないで颯真と接する事が出来たら、どんなにいい事だろう。